紅 絵 。 【鬼滅の刃 / 男主】

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(なんだ、なにが、、、



ここは、、たしか、鬼殺隊と、戦ってて。)







はっきりしてない視界の中、思考をかけ巡らせる。






再生した左目で、当たりを見渡すと。傷だらけの柱と赤髪の剣士が刀を俺に向けていた。






無意識に、血鬼術を発動させる。






(なんだか、長いゆめをみていたようだ、





なんだっけ、まあいいや。






そうだ、作品作りの途中だった。はやく完成させないと。)





完全に首が再生した。





血鬼術を発動させ、一気に距離を詰める。





筆を振り下ろそうとした途端、






なんだか、懐かしい声が聞こえた。







(( わあ、きれい！


この絵、Aが描いたの？上手〜！


お母さんとお父さん、嬉しいよ。))






ぴた、と手が止まった。






もちろん、鬼殺隊はその瞬間を見逃さないわけで。






がきん、と2つの刀が俺の首に当たる、鈍い音が響き渡った。





(なんで、おれ、絵、描いてるんだろ、)






みしみし、と自身の首が斬られていくのを感じながら、消えゆく意識の中、考えた。







( そうだ、母さんと、父さんの、あの笑顔が見たくて、描いてたんだ。



母さんたちの、綺麗な笑顔を、綺麗に描けるように、




結局、かけなかったな、)






反転する視界。崩れゆく自身の体。






『かあ、さん、とう、さん、』






長らく、呼んでいなかった言葉だった。






1粒の涙を流し、崩れゆく視界に俺の " 作品 " とその " 絵 " が写りこんだ。











『、、、きたない、絵。』











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