検索窓
今日:16 hit、昨日:8 hit、合計:15,554 hit

15 ページ16

.



.





10歳になった俺は、相変わらず絵を描いていた。




他の家の子は外で無邪気に遊んでいる中、家の敷地内でずっと絵を描いている俺の事を近所の人々は不思議そうに見ていた。しかし、絵のことを聞くや否や、ぱったりと偏見の目が無くなった。




敷地内で絵を描かされていた俺であったが自分自身自身、友人が居なかったのと外で遊ぶのは好きではなかった為好都合ではあった。





中々に絵は上達しており、大人顔負けの技術も身についてきた。





お庭に咲いている花を描いていた、そんなある日。1匹の蜂が花の上で命尽きているのを見つけた。せっかくの花が台無しだ、と思い蜂をどかそうと手を伸ばした時だった。





(そういえば、蜂は描いたことなかったな。いつも飛び回ってて描けなかったし。)





暫く蜂を見つめて考え込んだ後、伸ばしかけていた手を引っ込めて、描き途中だった花の絵を破り捨て、新しい紙を手に取った。






暫くして、花の上で動かなくなった蜂の絵を描きあげた。






『へぇ、蜂ってこうなってたんだ〜。



動かないでいてくれるから、すぐかけちゃった。楽だな。』






中々に上手く描けた絵を見て、満足気に笑った。





『これだと、描けるものも増える。



、、、、外に、出たいな。』





翌日。


俺の絵が高額で売れて上機嫌な父親に『家で描くものが無くなった。外に出たい。』と交渉してみると門限付きではあるが、あっさりと許可が降りた。






外には、たくさんの"うごかないもの"があった。






無我夢中で描き続けた。久しぶりに、絵を描くのが楽しかった。





周りの人が "うごかないもの" を描き続ける俺の姿を、奇妙な目で見ていることには気が付かなかった。





その頃だった。赤色を使う絵が増えてきたのは。





.




.

16→←14



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
172人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

胡蝶有希(プロフ) - 完結おめでとうございます!!この作品大好きで、何度も読んでました!!また何かの作品でお会いできることを楽しみに待っております!!お疲れさまでした!!(^^) (6月7日 10時) (レス) @page25 id: 90be65bd07 (このIDを非表示/違反報告)
こけこっこー - 鬼滅と男主って最強じゃぁないっすか…しかも夢主超好み…更新待ってます!! (6月3日 22時) (レス) id: ad3ffaf6ef (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 更新楽しみにしてます✨ (2023年4月29日 23時) (レス) @page10 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:成瀬 | 作成日時:2023年2月5日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。