氷のように冷たく雪のように暖かい弐［鬼滅の刃］ (ページ8)

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53 雪柱ページ8

「やあ禰夜よく来てくれたね」

お館様は優しく微笑む

その声は気持ちを落ち着かせる

皆が思うことだった

『遅くなってしまい申し訳ありません』

「いいんだよ体の調子はどうだい？」

『問題ありません』

「そうかそれは良かった

今回の活躍は聞いているよ」

『私は何もしていません何もできませんでした』

「そう自分を責めなくていいんだよ

杏寿郎を守ったんだろう

それに乗客約二百人も無事だと聞いているよ」

それは煉獄さんがいたから

それに

炭治郎も我妻くんも嘴平くんも禰豆子もいたからだ

「禰夜はよくやったよ」

『ありがとう…ございます』

そう返事を返すものの

私は全く納得していなかった

「今日呼んだのはね禰夜に柱になってほしいんだ」

『え…？』

柱？どうして

突然突拍子のないことを言われ

唖然としてしまう

「君は仲間を助けた仲間のために必死に戦った

昔の禰夜では考えられないだろう

でも今の禰夜なら柱を任せられる」

『お、館様…

せっかくのお言葉ですが

私は柱になれるほど強くありません

上弦の参との戦いでは何もできませんでした

なにも通用しなかった

自分の弱さを実感しました』

そう言うことが精一杯だった

「禰夜は変わったね」

昔は

どうして柱になれないんですかって言っていたのにね

そうお館様は微笑んだ

「でもね禰夜

君は自分の思っているほど弱くない

たとえ頸が斬れなくとも禰夜には勝つ術がある

しのぶだって頑張っているだろう」

しのぶさんも小柄で頸を切ることができない

刀だってしのぶさんの技を活かした

突くための刀細い刃だ

「禰夜はもっと強くなれるよ柱になってもっと」

『お館様…』

昔は柱になりたかった

柱になってもっと強くなりたかった

けど協調性がないからダメだと言われ

諦めた

一人で生きていくことを決めた

だけど炭治郎とまた生活して

仲間を失うのが怖くなった

嫌だった

これ以上誰も失いたくない

なら柱になってもっと強くなる

それはまた今から目指しても遅くないんじゃないか

お館様に話されそう思うようになっていく

「禰夜やってくれるね？」

『はい… お館様ありがとうございます

柱の名に恥じぬよう強くなります』

「うんいい心がけだね」

そう言って微笑んでくださった

「あともう一つ聞きたいことがあるんだ」

優しい雰囲気を消さず口を開かれた