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86 子守唄 ページ41

「御館様の前で大見栄切ってたくせに

なんだこのていたらくは」


「!! 柱ね そっちから来たの 手間が省けた…

それにそっちのも柱? 二人も来てくれたのね!?」


これまで鬼殺隊だとバレないように

していたけど 殺意を立ててしまったせいで

バレたみたいだった


けど


「うるせぇな お前と話してねーよ 失せろ」


宇髄さんの動きを私はしっかりと捉えていた


「お前上弦の鬼じゃねぇだろ 弱すぎなんだよ

俺が探ってたのはお前じゃない」


そう言った瞬間 ズッ と鬼の頸が落ちる


宇髄さんはさっきの一瞬で

あの鬼の頸を斬っていた


その目には 上弦 陸 と確かに刻まれてるが

上弦の強さじゃないのは

私も感じ取れていた


何か仕掛けがある

頸が斬れているのに消えない体


けど そんなことを考えている場合ではなかった


『禰豆子!』


こういう時は…


『…こんこん小山の子うさぎは

なぁぜにお耳が長うござる

小さい時に母さまが 長い木の葉を食べたゆえ

そーれでお耳が長うござる』


母さんがよく歌っていた子守唄

唸っていた禰豆子は少しずつ大人しくなる


『こんこん小山の子うさぎは

なぁぜにお目々が赤うござる

小さい時に母さまが 赤い木の実を食べたゆえ

そーれでお目々が赤うござる』


禰豆子は言ったんだ

お兄ちゃんの目が赤くて お姉ちゃんの目が青いのは

おなかの中にいた時に

おかあさんが

赤い木の実と青い木の実を食べたから?


あぁ どうしてかな


戦場だっていうのに涙が溢れ出してくるじゃないか


母さんの笑顔を思い出す


そして


「わーん わぁぁぁ」


と赤子のように泣いたのは禰豆子だった


そして すぅ と葉の文様も消え ツノも消える

スヤスヤと眠りに入っていた


『寝た… 炭治郎 禰豆子を連れていけ!はやく!』


それでも私の判断力は鈍らない


『炭治郎が満身創痍なのはわかる!

だが禰豆子をはやく!』


炭治郎は静かに頷き禰豆子を抱えて外に出る


そして立ち上がる宇髄さんに

突っかかる鬼


頸を斬られているのにまだ喋る


そして泣き喚く


一体…


ふわっ ともう一つの匂いがする


鬼の禍々しい匂いだ


『宇髄さん もう一体います!上弦の陸は二人だ!』


そう気づいた時には

頸が落ちた鬼は泣き叫んでいた

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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月13日 11時

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