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81 蚯蚓帯 ページ36

「禰夜 入ってこれたのか!」

『先に行かなくてもいいだろう

それでこれ…

生きてるみたいだな』


ありとあらゆる所に張り巡らされた帯

そしてその帯の模様のように人が描かれている

きっとこの中に閉じ込められているんだ

あの鬼の血鬼術か


『伊之助 人は斬るなよ』


「おう」


周りを見渡せば そこには善逸の姿も帯の中にあった


まきをさんと須磨さんの姿も

雛鶴さんは… 生きていると信じよう


「何してんだ コイツ…」


伊之助が善逸の姿を見てそう言った瞬間

背後から声が聞こえる


「お前が何をしてるんだよ

他所様の食糧庫に入りやがって

汚い 汚いね」


グネグネと動く目と口の付いた帯の先端


「汚い 臭い 糞虫が!!!」


気持ち悪い…


そして次の瞬間攻撃を仕掛けてくる


雪月も抜刀し

いつもの逆手二刀流の構えをとる

攻撃してくる帯を斬りながら

伊之助を見ると人を避けながら帯を斬っていた


「ぐねぐねぐねぐね 気持ち悪ィんだよ

蚯蚓帯!!!」


そこからは帯に包まれた人間が元の姿で

地面に現れていた


人を斬らなければそのままってことか


それなら


私の呼吸は役に立つ


ヒュゥゥゥ


──雪の呼吸 弐ノ型 吹雪ノ舞──


どんな不安定な足場だろうが

私の舞は止まらない


帯を斬り 帯を足台にして

帯を斬り刻む


「おぉ!すげぇ!お前すげぇな!!!」


伊之助はそんな風にはしゃいでいるけど

それでもまだまだだ


…あの帯 今度は伊之助に攻撃を始めやがった


『おい 私を忘れんなよ この蚯蚓帯がァ!』


伊之助が手こずって斬れない帯を斬り刻む

そして伊之助の独特な呼吸音


──獣の呼吸 陸ノ牙 乱杭咬み──


その刃は帯を斬り刻む


「アタシを斬ったって意味無いわよ

"本体"じゃないし」


それは見ればわかる


「それより

せっかく救えた奴らが疎かだけどいいのかい?

アンタにやられた分はすぐに取り戻せるんだよ」


ギュル と音を立て帯が向かった先は

助けた人たちの元


だけど


『お前こそ 感覚腐ってんじゃねぇのか?』


私の声とともにその帯にはクナイが刺さっていた

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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月13日 11時

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