氷のように冷たく雪のように暖かい弐［鬼滅の刃］ (ページ45)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:137,666 hit

90 簡単なことページ45

「下っぱが何人来たところで

幸せな未来なんて待ってねぇからなぁ」

『私一人でもいいんだ

それがまだわかってないようなら

実力行使に出るけれど？』

ニコォとしのぶのような笑みを浮かべる禰夜

「勝てないわよ！

頼みの綱の柱が毒にやられてちゃあね！！」

その言葉に炭治郎は驚いて宇髄を見る

そしてヒュンと風月を一振

氷の刃を堕姫に飛ばす禰夜

『でっかい柱に囚われて私忘れんなよ

ちっさいからって馬鹿にしてると

痛い目見るぞ蕨姫さんよぉ』

口が悪くなるところも

鬼殺隊に入った当初の狂人と何ら変わらない

「勝つぜ俺たち鬼殺隊は

余裕で勝つわ

ボケ雑魚がァ！！

毒回ってるくらいの足枷あってトントンなんだよ

人間様を舐めんじゃねぇ！！」

大見栄を張る宇髄に

冷静さを取り戻したのか

それはおかしいと言いたげな目で見つめる禰夜

「こいつら三人共優秀な俺の"継子"だ

逃げねぇ根性がある」

フハハまあねと声を上げるのは伊之助

「手足が千切れても喰らいつくぜ！！」

『二人いるからなんだ

お前ら二人同時に頸を斬ればいいんだ簡単なこと

それにこっちは5人だ』

楽しそうに笑う禰夜

「その"簡単なこと"ができねぇで鬼狩りたちは

死んでったからなあ柱もなあ

俺が十五で妹が七喰ってるからなあ」

「そうよ夜が明けるまで生きていた奴はいないわ

長い夜はいつもアタシたちを味方するから

どいつもこいつも死になさいよ！！」

堕姫から繰り出される何本もの帯の攻撃

『口だけは達者なことっ』

帯を斬り裂く禰夜の刃

帯の攻撃に隠れるように外へ出る堕姫を追いかけ

善逸は動いた

「善逸！」

炭治郎の声に伊之助が反応する

「蚯蚓女は俺と寝ぼけ丸に任せろ！！

お前らはその蟷螂を倒せ！気をつけろ！！」

「おうよ！！」

『蟷螂…』

返事をする炭治郎と

蟷螂という言葉にふっと笑いをこぼす禰夜

「……妹はやらせねえよ」

妓夫太郎は余裕ありげに笑みを浮かべた

そして空気が変わる

堕姫の気配は弱く

妓夫太郎の気配が増えるように

そして不敵に笑う

「お前らも同じように

喉笛掻き切ってやるからなあ」