鬼の瞳隠して人の瞳隠さず

伍話 ページ6

...A視点...





凰「チッ」






小屋の屋根に飛び移った私を見て凰牙さんは舌打ちをした



きっとまだ鬼なって何十年ものに経ってない




血鬼術もまだちゃんと使えてない





凰「とっとと死んでくれないかな？

血鬼術...

...邯鄲之夢(かんたんのゆめ)」





すると今度はさっきの針よりも太く鋭い針が小屋の屋根ごと貫いた



屋根ごと貫かれた小屋は大きな音を立てて壊れていく


瓦礫を足場にして足に力を入れる




早く終わらせよう




私はそのまま足場にしていた瓦礫を蹴って一気に凰牙さんのところまで飛ぶ







凰「なっ！！」




凰牙さんが一瞬油断したのをこの目で捉えた





空中でまた刀を握り直す






＜鬼の呼吸 弐ノ型 百鬼夜行(ひゃっきやこう)＞







凰「がっ...！！」





ボトっと音を立て凰牙さんの頭が落ちるのと共に彼の手足も一緒に体から離れていく





『...一瞬でも油断しない方がいいですよ。まぁ...私はそのお陰で貴方の間合いに入れましたけど...』







凰牙さんの体は塵になって崩れていった






凰「なんで...なんで俺が！！俺はまだっ！人を沢山喰って...！あのお方に認めてもらえるように！なのに何でテメェみたいな奴に...!」





私は刀を鞘にしまい、凰牙さんの目の前に立った




凰牙さんは私のことを見上げ顔をしかめた






『何で貴方みたいな奴に何の罪もない人が殺されたの？若菜さんだって最後まで貴方のことを信じてたんじゃないの...？』








凰「！！」







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大正コソコソ噂話

"鬼の呼吸 弐の型 百鬼夜行"は一度の間合いで鬼の首を斬り、手足も斬り刻む。つまり、一度の間合いで何度も鬼の体を斬り刻む技です

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