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110 後輩たち ページ17

「ふぅん そうか ふぅん

陸ね 一番下だ 上弦の

陸とはいえ上弦を倒したわけだ

実にめでたいことだな

陸だがな

褒めてやってもいい」


ネチネチと宇髄に早口で告げ

そのオッドアイの目で見下した伊黒


「いやお前から褒められても別に…」


「そうですよ!!」


「随分遅かったですね」


「おっ おっ 遅いんですよ そもそも来るのが!!

おっそいの!!」


宇髄を守るように三人の嫁は反抗するが

シャーッ と威嚇する蛇に悲鳴をあげ

手負いの宇髄の体に抱きつく


「左手と左目を失ってどうするつもりだ

・・・・・たかが上弦の陸との戦いで

復帰までどれだけかかる

その間の穴埋めは誰がするんだ」


「俺は引退する さすがにもう戦えねぇよ

お館様も許してくださるだろう」


「ふざけるなよ 俺は許さない

ただでさえ 若手が育たず死にすぎるから

柱は煉獄が抜けた後空席のまま

お前程度でもいないよりはマシだ死ぬまで戦え」


その言葉に宇髄は表情を変えた


「いいや 若手は育ってるぜ 確実に

お前の大嫌いな若手がな」


その自信ありげな目には

炭治郎を認めた という色が映っていた


そして 伊黒は驚きの表情を見せた


「おい まさか

生き残ったのか?

この戦いで

竈門炭治郎が」


「ああ 生き残ったぞ 全員」


その言葉に伊黒はまた驚愕したのだった









百年もの間 変わらなかった 上弦


それが今日 状況が変わった


これはここから起きることの"兆し"


鬼舞辻無惨を倒すための一歩を


鬼殺隊は踏み出した

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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月24日 12時

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