74 血飛沫 ページ35
不死川実弥side
その男は急に現れ、Aに接吻をした?
口が離され、刀を持たされたA口の端からは赤いものがこぼれ落ちている。
鬼の血か…。
間違いない。あの男が無惨か!
刀を振りかぶったAは、何度も何度も俺を切りつけてくる。
それを俺はうまく避けながら、刀を抜きさばく。
『正気に戻れっ!テメェは鬼なんかじゃねェ!!人間、だろォが!!』
A「…くっ!!しつこいぞ!!私は鬼だぁぁぁあ!!」
『ぐはっ!!』
気を立てたAが、俺の腹を蹴り、俺は吹き飛ばされる。
くそっ…何て力だ。
『…A』
A「っ!」
俺が名前を呼ぶと、Aは、苦しそうに顔を歪める。
そして俺の首元に刀を当てる。
A「お前にその名を呼ばれるたびに胸が痛い!何だ、お前は私の何だったんだ!何故こんなにも…なぜ……!私は鬼だ!鬼なのに…!誰なんだ、お前は……!!」
『…A?』
覚えてるのか?
俺のこと。
A「くっ!ぅうう…ぅあぁぁぁぁぁぁあ!!」
急に刀を落とし、頭を押さえ始めるA。
俺はAに駆け寄り、肩を抱く。
『おい!大丈夫か!?おい!!』
A「さね…み…さん……!」
『A!お前、名前…』
そして、立ち上がったAは、俺を庇うように無惨へ向けて刀を向けた。
A「…私に実弥さんは殺せない。私は……人間だ!!」
無惨「…はっ。人間だと?……お前には失望した、時雨。死をもって償え」
そう言った無惨が、Aに手を振り上げた。
だが、その手は吹き飛んだ。
赤く燃える炎とともに。
無惨「…っ!」
「鬼の親玉が、鬼殺隊の屋敷に土足で踏み入れるとは言語両断!!そして、うちのAに手を出した罪は重い!!」
『煉獄…!』
A「煉獄さん!」
振り返った煉獄は、いつもの顔でにこりと微笑んだ。
杏寿郎「遅くなってすまない!Aには借りがある!今日ここで、その借りを返す!」
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ななな(プロフ) - はじめまして!煉獄さん好きでこちらにたどり着きました!不死川さんかっこいい!現世の前の最後の所で煉獄さん出てきて熱くなりました。ありがとうございます!素敵なお話が読めて感動しました。 (2020年12月18日 20時) (レス) id: 2b8106d85d (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ - 最後感動して涙が…うぅ…!とても面白かったです! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 016e27544d (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 宙さん» ありがとうございます!まだそれは考えてないので、機会があれば是非笑 (2020年6月21日 9時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます笑でも普通の人間です笑 (2020年6月21日 9時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え?なにこれ!鬼滅学園編見たくなってくる(°д°) (2020年6月19日 21時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shiba | 作成日時:2020年6月4日 18時