42 血 ページ3
あぁ、痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
頭が割れるように痛い。
誰か…誰か助けて。
痛いよ、痛いよ。
ーーしろ!雪代!
誰…誰?
でも知ってる…知ってるこの声。
実弥「雪代…?」
視界いっぱいに、不死川さんの顔が入ってくる。
その顔はとても怒っているようで、驚いているようなそんな顔。
不死川さん、聞いて…私、私…。
伝えたいけど、うまく言葉が出ない。
実弥「何だ…ゆっくりでいい、言え…聞いてやるから」
『にげ…て……』
実弥「…は?」
喉が…乾いてるの。
次の瞬間、私は不死川さんの喉に思いっきり噛みついた。
食いちぎろうとするのを必死に押さえ、噛んだところから溢れ出る少しの血を舐める。
あぁ…美味しい。
なんて美味しいんだろう。
全身に血が行き渡り、力が湧き上がってくる感覚。
実弥「ゆ、雪代…テメェ…!」
『ん…ぁ……すこし…だけ……わけて…くだ…さ…い』
実弥「…少しなら……って、んんっ!!オイ!そこは耳だろォが!!」
『たりな…い…しなずがわ…さ…ん……ぁむ』
実弥「耳元で名前呼ぶな!!いてェし…耳噛みやがったな…」
しのぶ「脈が落ち着いてきました…食べる事はしないようですので…理性は保てていますね」
天元「冷静に判断してるけど、いいのかよ、不死川を雪代に舐めさせておいて。今にもあの水の双壁が派手に不死川を斬りそうだぞ」
しのぶ「鱗滝さん、冨岡さん、不死川さんは稀血です。Aさんにとって薬のようなものになっていますから、それを止めるような行為はなさらないようにしてください」
錆兎「だ、だが!別に不死川の血で無くとも、俺の血でも!」
義勇「そうだ!不死川だけずるい」
しのぶ「…冨岡さん?そんなんだから、嫌われるんですよ?」
義勇「……俺は嫌われていない」
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ななな(プロフ) - はじめまして!煉獄さん好きでこちらにたどり着きました!不死川さんかっこいい!現世の前の最後の所で煉獄さん出てきて熱くなりました。ありがとうございます!素敵なお話が読めて感動しました。 (2020年12月18日 20時) (レス) id: 2b8106d85d (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ - 最後感動して涙が…うぅ…!とても面白かったです! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 016e27544d (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 宙さん» ありがとうございます!まだそれは考えてないので、機会があれば是非笑 (2020年6月21日 9時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます笑でも普通の人間です笑 (2020年6月21日 9時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え?なにこれ!鬼滅学園編見たくなってくる(°д°) (2020年6月19日 21時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shiba | 作成日時:2020年6月4日 18時