#7 泣き虫少年 ページ8
「イィヤァアアアアアアー!!」
人の叫び声!! どこから!
前方からだ 急ごう
『大丈夫ですか?!』
先程まで叫んでいた少年に声をかける
「おんなの、こ?わぁあああごめんよ!初対面で女の子にこんな事を頼むのは間違ってる!間違ってるのは分かっているけど助けてくれ!怖いんだよぉぉ!」
私は目の前の少年の醜態を目の当たりにして思わず口を開けていた。
『な、何を言っているのですか!貴方は鬼殺隊になりたくてここに来たでしょう!』
「そうだけど!俺はじいちゃんに言われてきたんだよ!!」
なんだそれは。誰かに言われたから。それだけ?
きっとこの様子からして鍛錬もさほどしてないのだろう。初対面の人にこのような軽蔑な気持ちを向けるのは間違ってるんだろうけどそれでも。それでも!
私は家族が皆殺しにされ頑張ってここまで来たんだ
『夢の呼吸 参ノ型 胡蝶の夢』
足元を狙い切り鬼に地面から離れられないという考えを植え付け、九分九厘、鬼の首を落とせる技。まぁ所謂洗脳近いもの。原理は未だ知らない。
そうして鬼の首を落とし後ろにいる少年の方を見る
「ヒィッ」なんて声をあげている。とてつもなく情けない。
『私は遊びでここに来たわけじゃない。守らないし守られないよ』
「そんなぁ!嫌だよ!助けてくれよぉ!俺は弱いんだ!」
こ、この人今まで見てきた男の子の中で一番恥さらしだ…。
『嫌です』
進み続けるため歩き出す
すると後ろから足音が聞こえる。5分たっても。その足音は消えない。
「ね、ねぇ、怒ってる?」
『怒っています』
「やっぱり俺がこんなだから?」
振り向くと今にも泣きそうな、いやもう鼻水は出ていたし泣いていた少年がいた。改めて見ると案外背は高いな。年上か。
『そうです。私よりも年上な貴方がどうしてそのような醜態を晒すのかが分かりません』
「結構言うよねぇ?!」
「今晩!今晩だけでいい!一緒にいてくれないか!頼むよ!」
まぁ今晩だけならと思い了承した。
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作者名:honoka | 作成日時:2019年7月22日 8時