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39 記憶 ページ42

「女は黙ってろ」

っ!

あの鬼…

いつか聞いたことがある

上弦の参は女を殺さないし喰わないのだと

なら 私が前に出ればいい!


「いい刀だ」


そう言って 再生した手に伝う血を舐めた

私は煉獄さんの横に立った


「なぜ手負いの者から狙うのか理解できない」


「話の邪魔になるかと思った 俺とお前の」


「君と俺が何の話をする?

初対面だが俺はすでに君のことが嫌いだ」


「そうか 俺も弱い人間が大嫌いだ

弱者を見ると虫酸が走る」


「俺と君とでは物事の価値基準が違うようだ」


「そうか では素晴らしい提案をしよう」


煉獄さん 話を聞かないで


「お前も鬼にならないか?」


その言葉に私の記憶が脳裏によぎる


違う これは私の記憶じゃない

多分私は前世の記憶がある

昔から聞こえる声

あれはきっと前世の記憶


会話をする煉獄さんと鬼の声が遠くで聞こえる


思い出しかけている 大事なことを

あの脳に呼びかける声も

関係すること


脳裏によぎったのは…

悪魔のような笑いを浮かべる

楽しそうな男の姿


あれはっ あれは…


鬼舞辻無惨!


どういうこと?私はなんなんだ


よくわからない


でも直感的に体は勝手に動いていた


『ヒノカミ神楽 日暈の龍 頭舞い・冰』


「禰夜!」


煉獄さんの声が聞こえる


でももう私は止まれない


大事なことを思い出しかけている

これまでも少しずつ思い出しかけていたこと


上弦の参は避けようとする


どうして反撃しない

どうして…?


私が放った斬撃は鬼の両腕を切断していた


このまま…


そう思った時鬼は距離をとった


どうして逃げる


「女は出てくるな」


どうして


燃える青い炎はすぐに消える


そして再生する


私じゃ倒せない


わかってる


それでも 煉獄さんを前に出したくない





死の匂いがするんだ

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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月2日 3時

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