4 決意 ページ5
『ん…』
あれ ここ…
あれは夢だったの?
…いや 現実だ
さっきからあんまり時間も経ってなさそうだった
まだ薄暗い
さっきの男の人 いないな
私 なんだか すごく 熱くなっていた
今も少し熱い
今はなんだろう 熱っぽい
体のだるさがある
あぁ このまま死んでしまえばいいのに…
…なんて
贅沢だ
私は生かされた
母さんに
みんなに
生かされた命を捨てちゃいけない
私は絶対に あの鬼を殺す
絶対に…だ
あのさっきの人は 何か違った
刀… そうだ
あの刀 何か違う匂いがした
普通の刀とはきっと違う
私は強くなろう
今のままじゃ 絶対にあの鬼には勝てない
後ろ姿でわかった
身体中の細胞が危険を察知した
嫌な匂いがした
だから私は強くなる
刀だけではダメ
私自身がもっと…
〈日の呼吸〉
急に頭に響いた声
誰…?
〈呼吸を知りなさい〉
呼吸を知る…
その声が聞こえて
すぐに身体が理解を始めたみたいに
体全体に血が巡る
スゥゥゥゥ
なにこれ…
心拍が上がる
なのに体が軽い
そんな感覚がおかしくて
私は走った
あの人がまた戻ってくるかもしれない
そう思ったけれど だからってどうなる
私は少しでもはやく強くなって
あの鬼を倒す
だから 立ち止まってる暇なんてないんだ
166人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月2日 3時