45 奇跡 ページ48
何してるんだ 禰夜は
止血したまではいい
だけど なんで自分の手と傷口を刺すんだ!
そう思った瞬間
禰夜の創り出した氷からは花が生えていた
氷の花は蔦を伸ばし 煉獄さんと禰夜を包む
辺り一面にも 裏見草が狂い咲いた
ふわっと優しい匂いがする
そして暖かい
いつしか髪が全て白藍色に包まれていた禰夜は
どこか お姫様みたいで
朝日に照らされ雪に包まれたような空気が漂って
女神にも見えた
そして時間をかけて
煉獄さんのお腹に空いていた風穴が
少しずつ塞がっていく
「!?」
煉獄さんも何が起きているのかわからない
といった表情を見せていた
穴がなくなったところで禰夜は刀を抜いた
完治してるわけじゃない
でもぽっかり空いていた風穴はほぼ塞がっていて
傷はあるものの血は止まっている
いつしか氷は溶けていた
辺り一面に狂い咲く氷の裏見草はまだ残っていた
その景色は幻想的で綺麗だった
『でき、た…』
それだけ呟いて 禰夜は煉獄さんの方に倒れこんだ
「禰夜!」
煉獄さんに受け止められて
今にも死んでしまいそうだった煉獄さんは
心なしか楽そうになっていた
「何をした…」
煉獄さんは困惑していた
「今の型は…なんだ? 傷が…」
煉獄さんは禰夜の不思議な型によって
一命を取り留めた
そして 俺たちの任務は幕を閉じた
→(炭治郎sideでした)
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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月2日 3時