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34 現実へ ページ37

禰豆子に縄を燃やしてもらって

子供達も止めて

そして行こうとした時


『最高で最悪な気分だよ』


と立ち上がっていたのは禰夜だった


「禰夜!!」


自分で戻ってきたのか

涙を流している…

なのに 笑っている


狂ったように 楽しそうに


『上だ』


そう言って俺を置いて走っていく


俺は禰夜についていき 汽車の上に登った


禰豆子にはみんなを起こすように言った


「あれぇ 起きたの おはよう」


そこには鬼がいた


「まだ寝ててよかったのに」


こいつがっ


「せっかく良い夢を見せてやっていたでしょう

お前たちの家族みんな惨殺する夢を

見せることもできたんだよ?」


『良い夢だったよ 鬼とはいえ感謝する

でも私にとって鬼は憎い だから私はお前を殺す』


ふふっ とそう不気味に笑って駆け出した

あれはどこか禰夜じゃなかった


「人の心の中に土足で踏み入るな

俺はお前を許さない!」


俺も遅れず飛び出した



『痛めつけて殺してやる』

──雪の呼吸 弐ノ型 吹雪ノ舞──


俺も

──水の呼吸 拾ノ型 生生流転──

──血鬼術 強制昏倒睡眠の囁き──

鬼の手が なにか囁いてくる

また夢に引きずり込もうとしているのか


でも 何度術にかけられようと解けばいい


(こいつ 術に何度もかかってるのに

かかった瞬間に解いてる

こっちの奴はかからない!?おかしい!)



『もう夢を見るのは飽きたよ』


ヒュゥ と冷たい風が吹いていた

35 吹雪のように舞う→←33 核



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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月2日 3時

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