蛇柱と天柱 弐

桜田「本編が重すぎるので番外編〜。」 ページ19

--------------伊黒


何故こうなった。


桜田の針鼠が俺を凝視してくるのだが。

なんの不満があるのだね。やめろ。


大体桜田が「ちょっと席外すね〜。」とか言って

甘味処に俺をおいていったのが悪い。

「席外すね〜。」ってなんだ「席外すね〜。」って。

「お手洗い〜。」とか言えばいいだろう。(女性に対して失礼。)

というか遅くないか。帰ってくるのが。・・・厠ではないな。(厠(かわや)：トイレのこと。)

いやこの際それは関係ない。



伊黒「・・・おい鼠。こちらを見るな。」


宙丸「キュッ！」


いや「キュッ！」じゃねぇよ意味を分かっているのかこいつは。

分かってないだろうが。何故返事をする。恐ろしいのだが。



宙丸「・・・・。(こいつの蛇・・・目ェ逝ってるやがるな・・・。(失礼。))」



だから何故見つめてくる。

やめろ。やめろ。



・・・・はっ、


伊黒「(・・・もしかしてこいつ・・・俺の蛇を見ているのか？ 『正解』)」


伊黒「(蛇が怖いのだろうか。 『不正解』)」



それならばこうすればよいだろう。

俺は蛇を膝上に降ろして見えなくした。


宙丸「！！？」

伊黒「うおッ！？」


叫んだせいで店の客と店員がこちらを向く。

俺は何事もなかったかのように餅を口に入れた。


・・・というか今、残像が見えた。

俺が蛇を降ろした瞬間「なにやってんだこいつ！」みたいな目で見られた。

蛇を見つめていた顔が急に俺の方を向いたからか残像が。

・・・残像が・・・・。



宙丸「・・・！？(お前の個性だろその蛇！！
　 見えなくしたらお前の個性がなくなるじゃんか！！)」


伊黒「・・・・・・。(なんか今失礼なことを言われたような気がする。)」



伊黒「・・・・・・俺はお前を信用しないぞ。」

宙丸「キュー。(何言ってんだこいつ。)」






--------------桜田


・・・今甘味処に帰って来たんだけど・・・。

宙丸と伊黒が見つめ合ってて面白いからこのままにしとこう。

　

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