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第40話 ページ41

「炭治郎、おまたせ!」

私がなるべく明るく笑顔で話しかけると、炭治郎は眩しい笑顔で

「あぁ、A。なぁ、今日は俺ん家に寄ってくれないか」

と誘われた。

今朝できなかった話かなと思い、私はすんなり了承する。

「ありがとう」

「うん!カナヲたちまだ来ないねー」

そう言ってカナヲたちはまだかと階段を覗きに行った私は、炭治郎と善逸の殺気さえ感じられるような雰囲気に気が付かなかった。


「おい、勝負か??」

「……違うよ、伊之助」

「ごめん伊之助、これは俺と善逸との問題なんだ」

「ふーん、そうかよ」

尋常じゃない雰囲気を感じ取ったのか、伊之助をも深くは追及しなかった。


_______


「あ!カナヲ!禰豆子ちゃん!!」

俺と善逸はAの明るい声にはっとして正気に戻る。

「待たせてごめんね、帰ろ…ってあれ、善逸?一緒に帰るの?」

「わかんない!善逸どーするの?」

俺はAから出る『善逸』の言葉に反応してしまう。

「え、いや俺は…」

「…あ、禰豆子ちゃんと一緒に帰るのか」

そう言うAはどこか寂しそうで。



……なぜだ?



Aから悲しい匂いがする。



なぜそんな妬みの匂いをさせるんだ?



カナヲがこちらを心配そうに見つめている。

……俺は君に酷いことをしたというのに。

君の気持ちを踏みにじってもなお味方でいてくれるのか。

本当に、優しいな。

……ごめん。

ありがとう。


「A」

「ん、なに、炭治郎……えっ!?」

俺はAの腕を掴み強引に連れ出した。

善逸がなにか叫んでいるがお構いなしにAの腕を引っ張っていく。

「炭治郎…!?ね、ねぇどうしたの」

「………」

「炭治郎……」

Aからひどい恐怖の匂いがして、俺は慌てて手を離す。

「ご、ごめんA!泣かせるつもりは、なかったんだ…」

気がつくとそこは路地裏で。

まるで神様が用意したみたいなシチュエーション。

(………俺は、長男だ。)

目の前で涙に濡れるAは妙に色っぽい。

(………長男)

そうだ。

俺は今まで、長男だからとたくさん我慢してきた。




………少しくらい、いいよな?







.

祝(?)40話!!
そしてなんと!!累計hit数が10000件を超えました!!皆様本当にありがとうございます!!

続編に行くか行かないか微妙な進み具合ですが、これからもこんな拙い小説を応援してくださると嬉しいです!

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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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莉桜(プロフ) - ericaさん» めっっちゃそれなです……!!善逸のギャップは世の女性を虜にしますよね()笑 更新頑張ります! (2020年5月4日 22時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
erica(プロフ) - くぅぅ…善逸尊い!好き! 続きが楽しみです!! (2020年5月4日 22時) (レス) id: 6859020b2e (このIDを非表示/違反報告)
莉桜(プロフ) - 乃乃さん» コメントありがとうございます!歪み系いいですよね…!何人かですれ違うのがたまらなく好きなんです…笑 更新頑張ります! (2020年5月4日 21時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
乃乃 - 神作ですね…!! こういう歪み系大好きです! 更新めっちゃ楽しみにしてます (2020年5月4日 21時) (レス) id: 5008f00fa0 (このIDを非表示/違反報告)
莉桜(プロフ) - るんるさん» わぁぁ!初コメ嬉しい!!笑 ありがとうございます!!(*´∀`*) 励みになります! (2020年5月4日 11時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:莉桜 | 作成日時:2020年4月25日 22時

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