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第17話 ページ18

澄んだ琥珀色の瞳が私をしっかりと捉えている。

「………頭やばくない?」

「第一声がそれ?」

こちとら寝起きで来てるんだよ。

早く帰ってご飯食べて寝たいの!()

「もういい?早く家帰りたいんだけど」

「…それって新手のお誘い?」

「は?」

「実は俺新しい〇〇本買いに来たんだよね」

いやいや、話飛びすぎでしょ。

それより夜遅くに何しに来てんのこいつは。

「何が言いたいの?」

「俺本じゃなくて本物がいいな」

「…………」

まぁつまりはそういうこと、ね

「今は炭治郎がいいからやだ」 ←

「じゃあ俺を炭治郎だと思えばいいじゃん。俺もAさんのこと禰豆子ちゃんだと思うし。というか前もそうだったでしょ?」

まあそれは、そうなんだけど。

なぜか善逸の言ったことに悔しくなってしまい、うまく言葉が出ない。

「ねぇ、頼み事聞くって言ったよね」

「……ぅ」

私が口ごもっていると、善逸は強引に腕を引いて自身の住むアパートへ連れて行った。

_______

鍵を開け入れられた部屋は相変わらず綺麗だった。

ただ昨日と違って、ティッシュとふしだらな本が散らばっている。

そんな様子に呆気にとられていると、

「早くしたいからさっさとごはん食べて」

と急かされた。

いや、そっちが一方的に連れてきたんでしょうが……

抵抗する気も失せて私は黙々とご飯を食べた。

たまごサンドを頬張っている時だけ、善逸が妙にこっちを見てたけど。

コロッケパンはやっぱり冷たかった。

炭治郎は私に対してこんな気持ちなんだろうなぁ

「食べ終わった?」

「うん……歯磨きしてくる」

さすがにこのままするのはな…と思い私は立ち上がる。

「……歯ブラシ俺のしかないけど」

「……………」

結局私はうがいをして終わった。

善逸はやる気満々でベッドの上に座っている。

この人の頭はほんとに大丈夫か。

私は何をしていいかわからず隣にちょこんと座った。


…お互いにそのまま固まってしまう。


………いやまじで昨日どうしたんだっけ………


「…あのー…」

私は恐る恐る善逸の方を向く。

「禰豆子ちゃん…今隣にいるのは禰豆子ちゃん…」

「ひぇっ…」

仏頂面で呟く善逸の顔が目の前にあった。

「…よしっ」

「…ぜ、善逸?」

ほんとに大丈夫なのこの人??

そんな心配をしていた私は完全に無防備だった。




.

第18話 ※ぴんく→←第16話



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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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莉桜(プロフ) - ericaさん» めっっちゃそれなです……!!善逸のギャップは世の女性を虜にしますよね()笑 更新頑張ります! (2020年5月4日 22時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
erica(プロフ) - くぅぅ…善逸尊い!好き! 続きが楽しみです!! (2020年5月4日 22時) (レス) id: 6859020b2e (このIDを非表示/違反報告)
莉桜(プロフ) - 乃乃さん» コメントありがとうございます!歪み系いいですよね…!何人かですれ違うのがたまらなく好きなんです…笑 更新頑張ります! (2020年5月4日 21時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
乃乃 - 神作ですね…!! こういう歪み系大好きです! 更新めっちゃ楽しみにしてます (2020年5月4日 21時) (レス) id: 5008f00fa0 (このIDを非表示/違反報告)
莉桜(プロフ) - るんるさん» わぁぁ!初コメ嬉しい!!笑 ありがとうございます!!(*´∀`*) 励みになります! (2020年5月4日 11時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:莉桜 | 作成日時:2020年4月25日 22時

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