第13話 ページ14
カナヲが階段を上り善逸に説教を始める。
善逸は禰豆子ちゃんの手を握り「気持ちは変わらないよ」とだけ言って渋々離れた。
その様子を目の前で見せられて、「ああ、この人はまだ頑張れるんだ。いいなあ」なんて思ってしまう。
炭治郎は少し離れたところでそれを見ていたが、いつの間にかいた伊之助が「俺に任せろ!」と言って炭治郎から紙を受け取り、階段を下り始めた私に渡してきた。
…っておいおい。この紙は私のじゃないんですけど。
まあいいか、と受け取った紙を揃える。
カナヲは回収した紙を既に善逸に渡しているようだった。
私も近くへ行き善逸に無言で紙を差し出す。
「………ありがと」
「………」
なんと言ったらいいかわからず、結局無視してカナヲたちの元へ行った。
私達は少し遠回りして中等部の方の階段から1階へ下りた。
カナヲや私がよく禰豆子ちゃんを迎えに行っているので、中等部に私達がいるのはさほど珍しくない。
たまに炭治郎が禰豆子ちゃんの物と入れ違って持ってきて、届けに来るらしいし。
兄妹っていいな。
いつも炭治郎と一緒にいられて。
ましてや禰豆子ちゃんなんてこの可愛さだし。
「…ちゃん、Aちゃん!」
「……んえ、あぁ、ごめん!なに?」
禰豆子ちゃんが心配そうにこちらを見ている。
「なにかあった…?私、Aちゃんまで元気が無くなっちゃうの、心配」
ああ、やっぱり優しくていい子。
こんな素敵な子に生まれたかったなぁ。
「ごめんごめん!なんもないよ!今日進路相談があってさー」
明るく振る舞う。
私は禰豆子ちゃんと違って、親友の彼氏を好きになったり、好きでもない男子とヤっちゃったりするような汚い奴だから。
本当は学園三大美女でもなんでもなくて、カナヲや禰豆子ちゃんと一緒に居ていいような人じゃないんだ。
そんな暗い気持ちを隠しながら帰路を辿る。
交差点で2人と別れて踏切を待っている時。
「……っねぇ!」
聞き慣れたような久しぶりに聞いたような、そんな声がした。
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たくさんのお気に入り&お星さま善逸くんカラーありがとうございます!!
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莉桜(プロフ) - ericaさん» めっっちゃそれなです……!!善逸のギャップは世の女性を虜にしますよね()笑 更新頑張ります! (2020年5月4日 22時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
erica(プロフ) - くぅぅ…善逸尊い!好き! 続きが楽しみです!! (2020年5月4日 22時) (レス) id: 6859020b2e (このIDを非表示/違反報告)
莉桜(プロフ) - 乃乃さん» コメントありがとうございます!歪み系いいですよね…!何人かですれ違うのがたまらなく好きなんです…笑 更新頑張ります! (2020年5月4日 21時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
乃乃 - 神作ですね…!! こういう歪み系大好きです! 更新めっちゃ楽しみにしてます (2020年5月4日 21時) (レス) id: 5008f00fa0 (このIDを非表示/違反報告)
莉桜(プロフ) - るんるさん» わぁぁ!初コメ嬉しい!!笑 ありがとうございます!!(*´∀`*) 励みになります! (2020年5月4日 11時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:莉桜 | 作成日時:2020年4月25日 22時