鬼滅の刃、短編集です！

あなたの手で　鱗滝左近次 ﾘｸ ページ48

鱗滝side




この前から、一人、わしの家で過ごしている者がいる

Aという、少女だ

Aは、服も体もボロボロのまま、

山の中腹に捨てられていた

…まるで、ゴミのように………


『鱗滝さん？どうかなさいました？
私の顔に何かついてますか…？』


「…いや、何でもない
少し、山の様子を見てくる
留守番してもらえるか？」


『もちろんです！
気を付けていってきて下さいね』


「あぁ、」


最近はこの辺には鬼は出ていない

だからA一人でも大丈夫だろうと留守番させたのだが…

本当に大丈夫だろうか？

早めに済ませて帰らなければ

Aにも心配をかけてしまうしな…






　





　





　





　





　



鬼の匂いもしない

人の匂いもしない…

今日も、大丈夫か

さて、早く帰らなければ

Aが心配だ



　



　


　
そして、何か嫌な予感がするのは、気のせいだろうか





　




　



　



…そんなことはなかった




　



　
ｶﾞﾗ…

「A、ただいま」


……ん？

いつもだったら、
“おかえりなさいっ、鱗滝さん！”と
とんでくるのだが…

今日は返事すらない

寝ているのか…？


「A…？

……なっ、」


台所で見たのは……





鬼になった、Aの姿だった

くっ、読みが浅かったか……


『うっ、鱗、滝さ』


「A！？」


なんとか自我を保っている状態か……

いつわしを襲ってくるかわからない


『う、早く、頚を……っ』


自分で助けた者が鬼になり、

その鬼の頚を斬らなければならない

それほどつらいことがあろうか…


『早くっ、少しでも、自我を、保っている、うちにっ！』


「っ、」


『早くしなければ………
鱗滝さん、をっ、襲って、しまうっ』


…A、

お前は本当に……


「よく出来た子だ…」


少しでも、痛みを感じないように…


「水の呼吸、伍ノ型…干天の慈雨、」


『鱗滝さん………ありがとう


あなたの…

恩人のあなたの手で頚を斬られて、私は幸せです……

どうか、私の分まで、生きて…っ』


もちろんだ

この悲しみは

一生、忘れられない…いや、

忘れないだろう




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改めて、一言

死ネタは難しい！

あと、悲しい！

頑張って書きました………

どうでしょうか、四葉 様……？

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