鬼滅の刃、短編集です！

頼れ　冨岡義勇 ﾘｸ ページ45

冨岡side






ｻﾞｼｭ


「ぐっ、ぐわぁぁあ！」


「…これで終わりか」


今日は朝から任務だった

そこまで強い鬼もいなかった…

その代わりといっては何だが、弱い鬼が沸くように出てきた

…さぁ、早く帰ろう

俺の妻…Aが待っているからな

何かあったらいけない

………

待っていてくれる人がいる、ということは…

こんなにも、暖かいことなんだな…







　





　


ｶﾞﾗｶﾞﾗ…


「ただいま、A」


……ん？

返事がない？

「A…？




………はっ、」


俺は見つけた

台所で倒れているAを……


「おい、A！大丈夫か…？」


『はっ、はっ…』


熱いな…風邪か？

病気じゃなければいいが……

胡蝶にみてもらおうか


「A、少し失礼するぞ」


Aに断りを入れ、おぶる

…そういえば、最近は痩せたな…

…変な病気じゃなければいいんだが…


ｶﾞﾗｯ


「胡蝶は居るか？」


「はい。
あっ、冨岡さ……ん
Aさん、ですか？」


「あぁ、任務から帰ったら倒れていたんだ…」


「わかりました。
こちらへどうぞ」


胡蝶に病室に案内された


「一度、退室してもらっていいですか？」


「了解した」


ｶﾞﾗｯ


Aは、大丈夫だろうか

俺が変わってやれたらいいんだが…

好きな人が苦しんでいる姿を見るのは、辛い

ｶﾞﾗｯ


「冨岡さん…」


「胡蝶、Aは…」


「っ、心して聞いてくださいね
もってあと数分の命です…

やはり、持病を拗らせてしまっていて……」


「持病…？」


「ぇ、冨岡さん、ご存知ないのですか？」


「あぁ」


「とりあえず、側にいてあげてください
きっとAさんもそれを望んでいます」


ｶﾞﾗｯ


持病…

…もってあと数分…


『ぁ、ぎゆ、う…』


「A…
何で言ってくれなかったんだ…
そんなに俺は頼りないか…？」


『義勇に心配掛けたくなくて、』


「そんなことより、頼ってくれなかったことの方が俺は嫌だ
俺を頼れ…お願いだから…っ」


『ごめ、ね…』


二人して泣き出してしまった

それはそうだ

あと数分で愛しい人と会えなくなってしまうのだから…


『義勇』


「な、んだ…」


『愛してくれて、
結婚してくれて、ありがとうっ』


「…こっちのセリフだ…

俺に暖かさを教えてくれてありがとう」


『おやすみ、義勇＿＿＿＿』


いつもと変わらない、夜の挨拶


「おやすみ、A」


どうか、安らかに＿＿＿＿

約束　錆兎 ﾘｸ→←俺が居れば…　竈門炭治郎 ﾘｸ

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