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天元side
天「鬼の絵、斬ったんだってな」
『あぁ、俺の不注意で逃げたんだ。
幸い、誰も死んでない。善逸にも伊之助にも大きな怪我はなかった。
なんとか丸く収まったよ』
天「何言ってんだ、お前は派手に怪我してるだろ」
俺はいいんだ、自分でケリつけたんだし。
なんて、そんな悲しい顔して言うもんじゃねぇだろ。
ぺす、とAの頭に手を置いて、少し乱暴に頭を撫でてやった。
『…なんだよぉ、お前ぇ、、』
次々と大粒の涙を落とし始めた。
同じ歳の大の男が、
とはいっても、
天「自分の親の罪を自分の手で終わらせたんだ。
そんくらい泣いたって、地味じゃねぇと思うぜ。A」
涙でぐしゃぐしゃの顔が飛んできた。
しっかりと抱きしめている。
Aは、震えていた。
喉から声を引っ張り出して話し始めた。
『親父が殺された瞬間を、何度も夢で繰り返してた。
ずっと苦しかった。
ずっと超えられなかった。
俺は本当は根っからの臆病者で、
いつも笑顔で取り繕ってる。
誰か居てくれないと死にそうなくらい辛い。
ごめん、天元。遊郭のことも、
まだ後悔してる。"もしも"の世界を何度も望んだ。
だから…今は、今だけは…。
鬼殺隊でも何でもない、"ただのA"を…』
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作者名:だしまきたまご | 作成日時:2020年2月20日 21時