28 ページ29
『んーと、次は善逸か』
カラ、と戸を開けて、すよすよ寝息を立てている善逸のベッド横の椅子に座る。
足の包帯が痛々しい。
『お前はギリギリまで足を酷使したからな、ホント無茶する奴だよ』
そういえば、こいつ耳がいいんだっけ。
炭治郎が言ってたな…。
『…善逸、聞こえてたりするか?
お前はすぐ泣くし喚くし、とんでもなく自分を貶すけど、ホントはすごい奴なんだぞ。一つでも自信を持って、俺の隣に立ってくれなきゃ、柱になんてなれないからな』
ふわりと金髪に触れた。
起きる様子のないその姿を一目見て、次に炭治郎の病室へと向かった。
ベッドに眠る炭治郎を見て、改めて自分の無力さを感じた。
『天元もいたのになぁ、2人も柱がいたのに、お前たち3人をここまで怪我させて。煉獄みたいに犠牲者なしには出来なくて』
花街の一件は、炭治郎の活躍が大きかった。
炎の呼吸に似ていたが、少し違う。
しかし確実に上弦の鬼に通用する呼吸。
『神楽舞みたいだった…』
後「…あ」
『ん?隠??』
92人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:だしまきたまご | 作成日時:2020年2月20日 21時