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6体くらいだったかな。
太陽に当てて倒すくらいしかできなかったが、
隊士の人と会って、
隠に連れられて、
お館様経由で最終選別に行ったんだ』
懐かしいな、もう10年前の話か。
あの時は自分の捕まえた鬼が逃げ出さないかと心配だったが、お館様の提案で藤の花で抑えることにしたんだっけか。
毎度報告書を書き上げているが、今のところ変化はないし。
炭「俺は、義勇さんに助けられて、鱗滝さんに教えてもらったんです」
『お、鱗滝さんか。少しだけだが、一緒に戦ったことあるよ。あの人すごく強いだろ、鳴柱の爺さんも強いって聞いてたけど、任務は一緒にすることなかったなぁ』
炭「そうなんですよ!鱗滝さんももちろん、義勇さんも無駄な動きがなくて、それでいて強いんです!」
目を輝かせて語るその姿は、昔の俺に似ていた。
懐かしくて、面白くて、当分炭治郎に語らせることにした。
『ふは、本当に尊敬してるんだな。義勇のこと。話が全然尽きない。そういうとこ、羨ましいな』
炭「羨ましい?」
『俺は師と呼べる人も、継子もいない。家族とも縁を切ったし、嫁もいるわけじゃない。ま、仲間がいれば充分なんだけどな!』
羨ましいと思うのは、仲間という繋がりじゃなくて、それ以上のものを炭治郎達は持っているから
仲間以外の強固な繋がりが、俺にはないんだ。
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作者名:だしまきたまご | 作成日時:2020年2月20日 21時