*はじめての 3【煉獄杏寿郎】

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「.....遊郭には煉獄さん一人で行かれるのですか？」

「竈門少年を連れていく予定だ！
前の任務で＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」



やっぱりモヤモヤしてしまう。

あれはまだ
煉獄さんに気持ちを伝えていなかった頃＿＿＿



＊＊＊


綺麗な女性が煉獄さんを訪れてきた。


『 杏寿郎さん！ 』

「おお！突然どうした！久しぶりじゃないか！」

『 ちょうど近くに用事があったので来ちゃいました♪お元気そうで何よりです♪見ないうちにまた逞しくなりましたね 』

どうやら任務で遊郭に行った時に世話になったらしく旅館の女将をしているとの事。

.....それはいいとして、問題はその後だ。


『 世話になったと言えば、まぁそうですね？』


「余計な事は話さないでくれないか...」


＊＊＊


あの時煉獄さんはとても慌てていた。

考えれば考えるほど張り裂けそうなくらい心が痛むので、あまり思い出さないようにしていた。

しかし再度遊郭で調査があると聞いてから
抑圧された感情が再び私の心を苦しめていた。








　

「.......ずっと気になっていた事があって」

「ん？」

「遊郭の任務が終わったら
あの旅館の女将さんにはお会いするのですか？」



空気がしんと静まり返った。



煉獄さんはとても驚いた顔をしている。


まさか突然こんな事を聞かれるなんて
思いもしなかったのだろう。


「まだ気にしていたのか？」

「あの方とはお付き合いされていたのですか？」

言い出したら止まらなくなってしまった。

聞いた所でお互いにとってなんのメリットもないのに。





「そんな事を聞いてどうするんだ」


「ずっとモヤモヤしていたんです。
下の名前で呼んでいましたし、煉獄さんがあの女性に余計な事は言うな、とかなんとか言っていたので」


「.........うむ」



しばらく沈黙が続いた。


この空気に居た堪れず謝ろうとした瞬間
煉獄さんが静かに口を開いた。








「.....まあ、昔の話だ」









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知っていた。



煉獄さんが嘘をつけない人だって事くらい。



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