*はじめての 3【煉獄杏寿郎】

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お嫁さんにして下さい、と言った直後
顔を真っ赤にして倒れてしまった煉獄さん。

千寿郎くんに夕食作りをバトンタッチして
今は部屋で介護をしている。

煉獄さんの胡座の上に座ってから
どのくらい経っただろう。

体勢を変えようと身体に力を入れても
後ろから強く抱きしめられているせいで
びくともしない。足が痺れてきてしまった。


煉獄さんはぎゅっとくっついて、私の首元に顔を埋めている。



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「そ、そろそろ離れて下さい。暑いです」

「今は君を離したくない」

「....それは私もです。
でも千寿郎くんに任せっきりにしてしまうのは...」

「うむ」









「こっちを向いてくれないか、君の顔が見たい」


胡座の上でくるっと身体を回転させる。


「....いつから結婚を考えてくれていたのですか？」

「君が初めて屋敷に泊まりに来た日だ」


つまり最終選別の前ということか。

そんな前から考えてくれていたとは...





「...そうでしたか。とても嬉しいです」

「.......」

「喜びを表現するのが下手ですみません。
こう見えても、今までにないくらい喜んでいます」

「そんな事は俺が一番分かっているぞ！
どれだけ君を見てきたと思っているんだ！」

「.....っ」

「はは、本当に君は不器用だな」


煉獄さんはクスッと笑いながら私の涙を拭いてくれた。









「....煉獄さんに出会えて心から幸せです」

「んﾞ、」


「これからは私も煉獄さんを支えられるよう頑張ります！」

「わ、分かったからそろそろ離れてくれないか」









「....く、口づけしてもいいですか？」


「っ、うむ」







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両手を頬に添えて、唇を重ねる。








顔を真っ赤にしてどこか遠くを見ている貴方。


その姿が愛おしくて、涙が頬を伝う。






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愛しています、杏寿郎さん。








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