*はじめての 3【煉獄杏寿郎】

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「.....！す、すみません。
炭治郎くんと行っていました」

って、煉獄さんの濡れ髪実況をしている場合ではないようだ。

ものすごく怒っている。





「2人で行ったのか？」

「....一応箱に入った禰豆子ちゃんも一緒です」

「もう少し危機感を持ってくれないか。何かあったらどうするんだ」

「危機感も何も...ただのご飯ですよ？」


何故ここまで怒られないといけないんだ。

自分だってたまに甘露寺さんやしのぶさんと
二人でご飯に行っているくせに。


「複数人ならまだ分かるが二人きりは駄目だ」


「仮に何かあっても逃げられます。
つい最近も酔っ払いの男性三人に絡まれましたが余裕で躱せましたし」


「そうか、ならこれは躱せるか」


煉獄さんは私の両腕を持ったまま
覆いかぶさってきた。

上から降ってくる水滴が頬にあたる。

馬乗りされているせいで
煉獄さんの体重がずっしり私の身体に伸しかかって息苦しい。


足をバタバタさせても
煉獄さんの力は緩まず、ゴクリと息を飲む。


「何をしている。
早く逃げないと襲われてしまうぞ」


両手首が固定されていて
足も使えないとなると頭突きしかないが
この位置からでは届かない。

「.....っ」

すると煉獄さんがしょうがないなと
右腕だけ解放してくれた。

すぐさま伸し掛る腹部を
ぐっと押してみたがビクともしない。









「......参りました」

「参りました、じゃないだろう
本番でそれが通用すると思うのか」

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