*はじめての 3【煉獄杏寿郎】

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煉獄さんは台所まで荷物を運んでくれた。

「屋敷に誰もいないようだが皆出かけているのか？」

「はい！今日は遅くなると聞いていたので私が夕食を作ろうかと」

「そうか！では俺がここにいても問題ないな！」

「ですが予定よりも早く帰ってくる可能性もあります」

「そうか！では急がねばならんな！」

「.....？」

ドンと壁に手首を押さえつけられ
その言葉の意味をすぐに理解した。

「....ちょ、ちょっとさすがにここはまずいです。
もししのぶさん達が帰ってきたらどうするんですか」

「うむ！バレてしまうな！」

「バレてしまうな！じゃありません！！！」






煉獄さんの手のひらが
勢いよく唇に覆い被さる。



「....ん...」





「なるべく声は出すな」



この目は逃げられない。

直感でそう思った。






煉獄さんの唇が私の唇に触れる。

「....っ....ん、」

「声を出すなと言っただろう」

咄嗟に口を閉じると煉獄さんの熱いそれが、
唇を強引に抉じ開け、侵入してくる。

声を出すなと言うならもっと加減してほしい。

なんて事を考えているとそれは耳へ移動した。

力が抜けてずるずると崩れていく私の腰を
煉獄さんの手が固定し、
耳元からはいやらしい水音と吐息が聞こえる。

「..、ん......んっ、....っ、」

「なるほど、君は耳が弱いのか」

「ひゃ....っ、」

いきなりそんな所で話さないで下さい。

煉獄さんの低い声が耳から身体中に響きわたり
心臓がドクンと高鳴った。

それは次第に、激しくなった。

声を抑えるように
自分の手の甲を、唇に押し付ける。


「....＿＿」









私も触れたい。

そんな事を考えながら煉獄さんの腰に手を回し
自分の方へそっと引き寄せると、動きがピタリと止まった。

「.....？」

「部屋に移動する」

「い、いや」

何を言っているんですかと言おうとした瞬間
腹部に硬いゴリっとしたものがあたった。

「......！」

頭がパニックになっている私を
煉獄さんは軽々と抱きかかえ、歩き出す。

「だ、ダメですって、明日の任務に支障が」

「支障が出ないよう心がける」

「しかし........ん、っ......」









「ただいま戻りました♪」

玄関の方からしのぶさんの声が。







「お、下ろしてください！早く！！」

「まったく胡蝶はなんてタイミングで帰ってくるんだ...」


結局煉獄さんはそのまま蝶屋敷で夕食を食べ
少ししのぶさんと話したあと、屋敷に帰って行った。

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