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Answer
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とある任務中、君に出会った。
咄嗟に目が合った君に、俺はこう言った。
「そこの君!子供達を頼むぞ!」
正直、その時は誰でも良かった。
一瞬の隙にあろうことか、鬼が民家の中へ入ってしまった。
急いで駆けつけると、君は武器も持たずに、子供達の前に立ち、守るように両手を広げていた。
「 .....こ、殺すなら私を殺せ 」
迷いのない、真っ直ぐな瞳だった。
俺はその姿に惹き込まれた。
そして君は言った。
「剣術を教えて下さい」
と。
傷一つない美しい小さな手。
少し力を入れただけで折れてしまいそうな細い腕。
刀すら持った事がないと言った。
どうしたものかと頭を悩ませた。
正直無理だと思った。
すると君は俺の羽織を強く掴み
爛々と燃え上がる炎のような瞳で
再度、要求してきた。
その瞳に魅了され、弟子にすると決めた。
それから君は、弱音を一切吐かず、毎日過酷な鍛錬に励んだ。
そして俺の継子となった。
精進を重ねる君の姿は麗しく、日々想いが募っていった。
_____貴方が手を差し伸べてくれたあの日、私の人生は大きく変わったのです。
俺も君に出会えて良かった。
君が隣で笑ってくれる幸せに心から感謝する。
_____貴方は私のどこを好きになってくれたのですか?
手を握るだけで顔を赤らめるところ
鍛錬以外は驚くほど不器用で
笑った顔がとても愛らしいところだ。
もう君のいない日常など考えられない。
心から、愛している。
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作者名:もち | 作成日時:2020年11月16日 19時