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森につくと凄まじい威圧感を感じた。
まさかAに何かあったのか?

殺気を感じる方へ急いで向かうと

『 炎の呼吸 』

父上か!?

いや、違う。

あれは...

「首を切ります」

Aだ。

何故宇髄に刀を向けている。

まるで燃立つ憎心が叫んでいるかのようだ。
その周囲に近づけば思わず後退りしてしまうほどの気迫。

そして全く隙がない構え。本当にAなのか。




....宇髄が止めに入ったようだ。

地面に手を押さえつけられたAは泣き出してしまった。

何があったか知らんが
何故俺の許可もなく頭を触っている。

しかも何故あんなに顔を近づけているんだ。
はっ倒すぞ。

「そこまでだ、宇髄」

Aはきょとんとした顔で俺を見ている。

宇髄を問い詰めた。

「ま、待ってください。宇髄さんは悪くないです。
何故一方的に怒っているんですか?いくらなんでも失礼です」

結局宇髄から一連の流れを聞いて少し言い過ぎてしまったと反省した。

「ったく餓鬼の子守をする俺の身にもなれや」

宇髄の話によるとAは
俺がいないと生きていけないみたいだ。

それであのような闘気を!

なんて可愛いやつだ!
心配せずとも俺が一生守ってやる!

「は〜だりい俺は帰る」

「あ、あの宇髄さん」

むっ!
何処でそのような上目遣いを覚えたんだ!

また苛立ってきてしまった。

宇髄が帰り問い詰めると

「私に隙なんてありましたか?」

と逆ギレして帰って行った。反抗期か。

翌日

寝て起きれば頭の切り替えができる俺が
今回ばかりは起きても苛立ちが消えず
Aもピリピリしていた。

「この程度では余裕すぎて笑ってしまいますね」

言うようになったじゃないか。

なんて事を考えていると何の前触れもなく
突然壱ノ型を出してくるので油断してしまい
思いっきり押さえつけられてしまった。

「今回は私の勝ちですね」

うむ!下から見上げる姿もなかなか良いな!
そのドヤ顔が堪らないな!






_____しかし生意気だ。

誰も手を止めていいなんて言っていないぞ。

『 炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天 』

結局ムキになってAを突き飛ばしてしまった。

師範として不甲斐ない。




それから二日ほど高熱が続いた。

「おそらく呼吸法を使った反動で高熱が出てしまったのだな...しかしすぐに下がるだろう。安心しなさい」

「はい。そこのお薬をいただけますか」

「うむ!あいにく錠剤はないが平気か!」

「...ふふ、平気です」

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作者名:もち | 作成日時:2020年11月16日 19時

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