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一応、冷静を装っているが
こんな早く気持ちを伝えることになるとは
予想もしていなかったので、正直頭はパニック状態だ。
好きと伝えるのはこんなにも緊張するのか。
「俺も君が好きだ」
「...........」
反応を待っているのにAはうんともすんとも言わない。
まさか聞こえていなかったのか?
いやそんなはずがない。
「おい、聞いているのか?顔をあげろ」
「.........ぇっと、少々、お待ち下さい」
Aは険しい顔をしながら固まってしまった。
何をそんなに考えているんだ?
うむ.....そうか、なるほど。
俺の気持ちを聞いて
今後どうしたらいいか不安になっているのだな。
安心しろ俺は分かっている。
鍛錬と両立するのが困難なのだろう。
Aはおそらくこちらに気持ちが傾いてしまう。
正直それはそれで嬉しいが
師範としては避けたい事態だ。
「おい、大丈夫か」
「.....はい....、ありがとうございます。う、うれしいです」
「安心しろ!俺は君に手を出さない!」
「俺のことが好きで好きでたまらなくなって鍛錬に支障が出ることになるやもしれない。それは正直避けたい」
君の鬼殺隊に入りたいと強く願う気持ちは俺が一番分かっている。
「..........」
案の定 私も同じ事を考えてた と言った顔で俺を見てきた。
可愛いにもほどがある。
「.....分かりました。
では私が鬼殺隊に無事入ることができるまでは鍛錬に支障をきたすような行為は禁止にしましょう」
「いいだろう!その代わり早く最終選別に合格してくれ」
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結局この直後手を出してしまったのは言うまでもない。
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作者名:もち | 作成日時:2020年11月16日 19時