10話 ドングリ ページ10
炭治郎SIDE_________________
柱って言うからつい身構えてしまったけど
そうか、俺たちと年も変わらないんだなと思った
今も興味津々で伊之助の被り物を眺めている
、と思ったら、スパッと立ち上がって
『いけないもうこんな時間!ごめんね私行かなきゃ』
「えぇ〜もう行っちゃうの!?寂しいよぉ〜〜」
「Aさ_、Aは
俺たちに用があったんじゃないのか?」
『いいや、お昼を一緒に食べたかっただけ』
「それだけ?」
『それだけ、いや
そうだ伊之助にこれをあげよう!
今朝屋敷でつやっつやのドングリを見つけたの!
すごいでしょ!
まじないをかけておこう』
彼女は懐から取り出したぴかぴかドングリに
「伊之助が元気になりますように」と言って
フッと息を吹きかけて手渡した
それから忙しそうに出て行った
柱は仕事が膨大なんだろう
彼女はぴったり四半刻しか部屋にいなかった
なのに、今日出逢ったばかりのAに
俺たちはすっかり心を掴まれてしまった
俺たちと年も同じくらいで任命されて数週間とは言え
柱なのに俺たちと友達になりたいと言ってくれた
向こうからしたって俺たちは初対面だったはずなのに
Aからはもう信頼と喜びのにおいがした
「うわぁあ〜伊之助だけずるい!俺にくれ!!」
「んだとやんのか紋一!これは俺のドングリだ!」
伊之助の宝物がドングリだってなんで分かったんだろう
おかげでさっきより元気になってる
「なぁ伊之助、さっきなんでAのこと変だって思ったんだ?」
「あん?よく分からねぇけどなんか...、なんか、変な感じがしたんだよ!」
「そうか、そうだよなぁ、、そうなんだよなぁ」
「俺もAちゃんからは不思議な感じがしたなぁ
変じゃないよ!?何ていうか...複雑な、
いやでもブレてないような?
とにかく初めて聞いた音だった」
俺はなんだか、、
お館様ににおいが少し似ていたような気もするんだよなぁ
いやそんなはずはないんだけど...
なんだろうあの香りは
藤の花の香りもしたなぁ、、
「あ、天の呼吸のこと聞き忘れた」
「なんだそりゃ?」
「Aの呼吸法だよ
鬼殺隊に一人しかいないかもって誰かが言っていた」
「わぁそんなすごいの!気になるぅ〜」
「へっ俺と勝負してもらうぜ」
「Aは柱だぞ、死んでしまう、伊之助が」
「んだとゴラぁ!紋次郎!」
「今のままでは、ってことだ!
だから早く元気になろう!」
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紗夜菜(プロフ) - はいっ!更新楽しみにしています。 (2020年4月21日 13時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - いえいえ、誰にでも間違いはつきものなので! (2020年4月21日 7時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - 冨岡さんの「冨」は、「富」では、ないですよ。 (2020年4月20日 17時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みそ | 作成日時:2020年2月3日 1時