25話 天才 ページ25
一月、二月が経った
煉獄さんも完全回復、元気に任務に行っている
義勇さんと炭治郎の文通も順調
関係性を尋ねられて
『義勇さんに稽古をつけてもらっていた』と
炭治郎に話すと驚いていたが話の種にもなったようだ
藤の家としている屋敷への隊員の受け入れも滞りなく、
経験からもできる治療も増えてきた
義勇さんの屋敷にもよく行けていて
その度ともにできる食事、私にとって憩いの時間だ
『あ、また炭治郎へ手紙ですね』
「あぁ俺が一通書くまでに五通は来る」
『炭治郎は筆まめですから
やっぱり弟弟子はかわいいですか』
「...考えたことがない」
『、同じ呼吸で仲も良いとなれば、
いずれは継子に?』
「継子は、とらない
炭治郎はただの弟弟子だ
...椀が冷めるぞ」
義勇さんのいつも通りの回答に口を尖らせていると、
彼は呆れたように尋ねる
「どうしてそう継子にこだわる
Aはもう柱だろう」
『、柱です...
でも義勇さんのもとに居たい気持ちは変わっていません
だからこうして毎日のように来ているんです
たとえもう稽古をつけてくれなくても』
「なんだ、Aは稽古がしたかったのか
では今度手合わせしよう、天の呼吸でな」
『...はい、ありがとうございます?』
なんだろうな、このもやっとした気持ちは
稽古、は、うん、したかったんだけど
だったらなんで毎日食事を作りに来ているんだ?私は
料理は好き、
人と食べるのも好き、
義勇さんも好き、
う〜ん、師範だから慕っているのは当然だし
義勇さんは好物に手を付けて思いついたように言う
「Aは料理ができてすごい」
『最初はできなかったですよ、これも練習です』
「そうか、頑張ったんだな」
『義勇さんが毎日鮭大根って言ってくるんですもん』
「今度はAの好きなものでもいいぞ」
『えぇ?うーん...これだけ一緒に食事をしていると
義勇さんと同じものが好きになってしまいましたから、』
義勇さんは時々何を思ったのか突然褒めてくれる
天然なんだろうな、と思うばかりだ
でも、やっぱり嬉しい
「なんだ?」
『もっと褒めてください』
「...もう(Aの良いところが思い浮かば)ない」
ムカッ
だめだこの人、イライラさせる天才だった
いや義勇さんは前からこうだろう
分かってるんだけども!
落ち着け自分!
Aはよくやってるぞ!
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紗夜菜(プロフ) - はいっ!更新楽しみにしています。 (2020年4月21日 13時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - いえいえ、誰にでも間違いはつきものなので! (2020年4月21日 7時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - 冨岡さんの「冨」は、「富」では、ないですよ。 (2020年4月20日 17時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みそ | 作成日時:2020年2月3日 1時