今日も彼女は想うだけ【煉獄杏寿郎】

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金曜日のせいか当番の生徒も
他の生徒もいなくて中はがらんとしていた。


窓が少し開いていて
図書室利用者アンケートの用紙が
ヒラヒラと揺れている。


先生は窓際に立ちながら
下校する生徒を眺めている。



一体いつになったら職員室に戻るんだろう。

こんなところにいないで
早く仕事を終わらせて帰ればいいのに。

明日のお店は決まったのだろうか。

うっかりしていた！なんて事にならないといいけど…



「明日のお店、予約しましたか？」

「明日の店？……うむ！ばっちり予約済みだ！」

「………それは良かったです！」



予約したお店のサイトを見せてもらうと
一番口コミの高い結構しっかりしたイタリアンレストランだった。

先生の事だから張り切ってガッチガチのスーツとか着ていきそうで、少し心配。



「一応予めお店のURLを送っておいた方がいいですよ」

「ん？何故だ？」

「女性は場所に合わせて服装を選ぶ傾向があります！それに私の考えすぎかもしれませんが、もし先生の想い人の私服がめちゃくちゃカジュアルだった場合、このレストランでは少し浮いてしまうかもしれません…」



さすがとしか言いようがないな…
なんて言いながらメールを送る先生。



「私はこのまま中庭に行くので
先生もそろそろ職員室に戻って下さい！

明日に備えて────」

「君は最近どうなんだ？」








「……どう、とは」


「前に好きな男がいると言っていたが
そっちはうまくいっているのか？」



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