鬼滅の刃～星々の導き～ (ページ5)

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第3話体の中にいたものページ5

私の頭の中は混乱していた。

事実かどうか分からない言葉をたくさん言われて。

「その表情だと、さっき我が言った言葉が理解できないと思っているな。

それと、お前我が人間だと思っているみたいが、我は人間の血肉を好物とする鬼である。」

鬼ですって！古い書物でしか見たことがない鬼!?

「そんなの嘘よ！お兄様は鬼なんかじゃない！

だいたい、お兄様は元々人間なんだから、あなたがお兄様の体を支配しても鬼にはならないわ！」

「いいや、事実だ。お前は、自分の一族の言い伝えを知らないのか？

"星ノ澤一族の男の魂には鬼がやどっている。もし、男が深い絶望に襲われたとき、鬼に心と体を支配されるだろう。"

この言い伝えの中にでてくる鬼が我である。
お前の兄はその事実を知ったから、本当はお前の兄がもらうはずだったその刀をお前にあげたのだ｡

何故だか分かるか？
お前の兄が我に体を支配された時に、お前に首を斬ってほしいからだ。

まあ、お前が我の首を斬ることは無理だと思うがな。」

私は、そんな言い伝え知らなかった。

私には関係ないと親がそう思ったのだろう。

だけど、その事実を兄は知った時、とてつもない不安に襲われたはずなのに、私の前ではいつも笑顔でいてくれた。

そう思うと兄の心の支えになれなかった自分を恨む。

少しでも兄の支えになれてたら未来は変わってたのかもしれない。だけど、過去は変えられない。

だから、せめてあいつの首を斬って、兄を楽にしてあげたい！

私にできることはそれしかない！

そう思いながら、私は刀をあいつに向けた。