霊:28話【鱗滝左近次からの手紙】 ページ42
〜〜鬼殺隊本部〜〜
鬼殺隊の当主・産屋敷輝哉は炭治郎と冨岡義勇と四季崎雪音を処罰すべきだと不死川達の話を黙って聞いていたが、小さく頷いて傍らの少女に声をかけた。
産屋敷「では手紙を。」
少女「はい。」
産屋敷の傍らにいた少女は胸元に挟んでいた白い紙を取り出してそれをゆっくりと広げた。
少女「こちらの手紙は元柱である鱗滝左近次様から頂いたものです。一部抜粋して読み上げます。」
炭治郎「(鱗滝さんの手紙ーー?それに元柱って・・・・・・)」
鱗滝が鬼殺隊の元柱だというのを初めて知った炭治郎が驚いている間に少女のよく通る声が響いて手紙を読み上げた。
少女「ーーー"炭治郎が鬼の妹と共にある事をどうかお許し下さい"・・・・・・」
鱗滝『炭治郎が鬼の妹と共にある事をどうかお許し下さい。禰豆子は強靱な精神力で人としての理性を保っています。飢餓状態であっても人を喰わずそのまま二年以上の歳月が経過いたしました。俄には信じ難い状況ですが、紛れもない事実です。もしも、禰豆子が人に襲いかかった場合は竈門炭治郎及び鱗滝左近次・冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します。』
少女「ーーー"鱗滝左近次・冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します。"」
炭治郎「・・・・・・・・・!!(泣)」
その言葉を聞いた炭治郎は鱗滝と冨岡がそこまでの覚悟で自分達を庇ってくれていたなんて何も知らなかったと胸がいっぱいになるくらい涙が溢れていた。
冨岡「・・・・・・・・・・・・」
向こうの端に座っている冨岡は何も言わないうえに炭治郎の方も見ようともせずにただ黙っていた。
紅葉「(ーーー腹を切って詫びるねぇ・・・鱗滝さんや冨岡は切腹する覚悟までしてこの兄妹達(炭治郎と禰豆子)を庇っているみたいだけど・・・・・・)」
不死川「・・・・・・切腹するから何だと言うのか。死にたいなら勝手に死に腐れよ。何の保証にもなりません。」
煉獄「不死川の言う通りです!人を喰い殺せば取り返しがつかない!!殺された人は戻らない!」
紅葉「(・・・やっぱり納得出来るわけないか。)」
不死川と煉獄は納得出来ないくらい冷たい態度で言い放ってるのを見た紅葉はこの二人に何を聞いても認める気はなさそうだなと呆れた表情でため息をついた。
つづく
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作者名:サンダーブリュッセル&黒魔霊歌 x他1人 | 作者ホームページ:紅葉のホームページはねぇよby浪川 そうだなby剣城
作成日時:2020年4月23日 19時