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ベッドにそうっと降ろされたと思ったら、たーくんが覆いかぶさってきて
そのまま奪うようなキスをされた。
舌ごと絡めとられて、息もできないほどに激しく貪って。
下唇を甘噛みされて、やっと解放された。
はあはあと運動した後みたいに肩で呼吸する私を見て
たーくんは悪戯っ子みたいな笑顔で
「ごめんごめん、苦しかった？」
そんなわかりきったことを訊くから、
広いその肩を拳を作って押した。
「死ぬかと思った」
呼吸を整えながら少し大袈裟に答えると
たーくんは苦しそうにその眉を歪めて、私の頬に手を添えた。
「このまま一緒に死ねたらよかったのにな」
そんな物騒なことを口にしたたーくんを笑い飛ばそうとして
はたと気付く。
この人と一緒に死ねるのなら
それ以上の幸せはない、と。
けれど私たちは、お互いを自分の手にかけられるほどに未来に絶望していなくて、その勇気もなくて。
それを口にしようとしたら、私に跨ってこっちを見下ろしてるたーくんが弱々しく首を横に振った。
「ええよ、言わんくて。
わかってるから」
彼のいう「わかってる」は、私が同じことを想っているということだけでなく、
それを叶えることができないという意味も含んでいると、わかってしまった。
分かってしまったから、彼の首に腕を回して
ふたりの隙間がなくなるように彼を抱き寄せた。
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jp0b1q(プロフ) - はじめまして！全部のお話、引き込まれて一気に読んでしまいました。緑さんのお話好きです。長編読んでみたいです！ (2017年10月17日 23時) (
レス) id: 5a2738edb2 (このIDを非表示/違反報告)
みく - これからも楽しみにしています！ (2017年8月13日 0時) (レス) id: 12fcc259da (このIDを非表示/違反報告)
みく - 秘密の恋人でとても感動して、好きになって今回これを読ませていただきました。語彙力と表現力にたけていらっしゃるので感情移入しぱなしで、本当に小説家になるべきだと思っています。錦戸君の話がとても好きです。今回のDVの話、胸がぎゅーっとなりました。 (2017年8月13日 0時) (レス) id: 12fcc259da (このIDを非表示/違反報告)
しあ(プロフ) - 初めまして。どのお話もとても引き込まれました。失楽園と罪と罰はせつなくて涙が出ました。安田さんのお話は優しく支配されるのが本当に怖かったです...錦戸さんのほうがまだマシだと思いました。これからも楽しみにしています。 (2017年3月20日 21時) (レス) id: 9ad432b9dd (このIDを非表示/違反報告)
Ossy.(プロフ) - 初めまして、こんばんは。いつも素敵なお話を楽しく読まさせて頂いてます。今回のお話で私が一番好きなのは安田くんの愛の囚人です。普段優しい人だからこそ狂気的な部分とのギャップに震えました（笑）次回のお話も楽しみにしてます。お疲れ様でした！ (2017年3月12日 0時) (レス) id: 4329435079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜音
| 作成日時：2017年2月24日 19時
