８日目 天使と爆豪君 ページ9
『ねえねえ爆豪、どうやったらモテんの？』
「…知らねえ。」
教室に来た皆は思った
この状況は何かマズいと
――――――
ある日の朝、教室では早く登校していた爆豪が机に突っ伏して寝息を立てていた。静かな教室だったが、静寂はある生徒の登校により破られる。
『お、爆豪だ！おはよ〜！』
「…天使野郎か。」
爆豪が寝てるのを見ても天塚はお構いなしと言うように、大声で爆豪へ挨拶をした。挨拶をされた本人は重い瞼をゆっくり上げ、挨拶ではない言葉を呟く。しかし天塚はその言葉をしっかり聞いていたようで、葉隠の椅子に勝手に腰をかけ爆豪に詰め寄った。
『ねえ“天使野郎”って何それ？天塚Aっていう名前が有るんだけど！』
「…うるせえ。」
『俺の事ちゃんと名前で呼んでよ！呼んでくれないの爆豪だけだよ？』
天使の輪っかが付いた頭を傾げながら爆豪に頼み込む天塚。他の皆は天塚の事を殆ど名字で呼ぶのだが呼んでくれないのは爆豪だけ、どうしても爆豪に名前で呼んでほしいらしい。
『名字で良いからさ〜…。』
「めんどくせえ…。」
『…だって“天使野郎”って何か悪口言われてるみたいでやだ。』
眉を下げ口を尖らせてしょんぼりした表情を浮かべる天塚。輪っかも心なしか光を失い始め、翼もシュンと垂れ下がる。実を言うと爆豪は天塚のこのしょんぼりした表情にめっぽう弱い。
「……天塚。」
『！！』
爆豪が折れ、本当に小さい声で名字を呟いた。途端に天塚の表情は明るいものに戻り、輪っかに光も灯り始め、翼もいつも通りに戻った。
普段のペースを乱され、しまいには名字を呼ぶ羽目になってしまった爆豪は妙に恥ずかしくなってしまい、また机に突っ伏した。耳が次第に熱くなっていくのを感じ、変な気分だと顔をしかめる。
『……爆豪もっかい！もっかい呼んで！』
「呼ばねえ…自分の席戻れ。」
『ええ〜呼んでよ！お願い！』
「…天塚お前いい加減にしろ、翼爆発させンぞ。」
『えへへ〜呼んでくれて嬉しいな〜、これからも名字で良いから呼んでね爆豪！』
さりげなく含まれた怖い言葉に目もくれず、天塚は爆豪に名字で呼ばれた事が相当嬉しいようでスキップしながら自分の席へと戻っていった。他の生徒に『爆豪に名字で呼ばれた！』と笑顔で話す天塚とは対照的に
「天塚アイツ…。」
爆豪は耳を真っ赤にしたまま何とも言えない表情を浮かべていた。
――――――
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林(プロフ) - ユキヒメさん» コメントありがとうございます！完結済みなのに嬉しい；；相澤先生好きすぎて、書く作品ほとんど先生とくっついてます、、偏り、、 (2021年8月29日 23時) (
レス) id: 62a8050e41 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 椿さん» かわいい自慢の夢主くんです！ありがとうございます、、！（コメント気づかなくてすみません；；） (2021年8月29日 23時) (レス) id: 62a8050e41 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヒメ - うちの推しオチだったーーー！！やったーーー！！！夢主くん可愛い！可愛すぎて心配ね、、、ナンパとか、まあ相澤先生がなんとかしてくれる！ (2021年8月25日 21時) (レス) id: 6b0d7c3cfa (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 夢主くんかわいい…応援してます…!! (2019年10月8日 17時) (レス) id: 33631e1d2f (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 夜剣さん» うわああ嬉しいコメントありがとうございます…！更新頻度遅くて申し訳ないですが、これからも宜しくお願いします！ (2019年2月13日 0時) (レス) id: 14631dcafc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年11月10日 23時
