１０日目 天使と勢い ページ11
『勇気を出すべきなのかなあ…。』
一人リビングでしょんぼりする天使が居たそうな
――――――
side: 天塚
いつも通り、夕ご飯を食べ風呂も入り終えて髪も乾かした俺は一人寮のリビングルームへと足を運んだ。長いソファーに寝転ぶようにして横になり、スマホをいじっていると寮の扉が開く音がする。
『(相澤先生、来た…！)』
毎日寮の見回りに来る先生を今日も待ち伏せしていた。相澤先生は最初の方こそ部屋に帰れと促していたが、最近は諦めたのか見回りを終えた後は俺とよく話すようになった。
最近は自分でも怖いくらい好きが止められなくて、本当に可笑しくなりそう。特訓相手の心操には変な敵対心を抱いたり、授業に集中出来なかったりと生活に支障も出始めた。
もう拒否されても良いからこの気持ちを伝えて楽になった方が良いのかな、というのが最近の悩みだ。見回りの時間、リビングに居るのは俺だけだし、きっと今伝えたところで話を聞く可能性がある人は誰も居ない。
「また考え事か？最近集中出来てないように見えるぞ。」
『…おかえりなさ〜い。』
見回りから帰ってきた先生は俺の足を退かしてソファーの端っこに腰を下ろした。俺は行動に移すかどうか悩んだが、このまま授業に集中できないのはもっと嫌だと思い、嫌われても良いから思いを伝える事にした。
確実に勢いで伝える事になるけど、多分大丈夫だと思う。多分何とかなる…はず。俺は身体をゆっくりと起こして先生の横に正座で座った。
「…どうした、ソファーで正座なんかして。」
『あの、ちょっと聞いてほしい事が有るんですけど…。』
「ん、何だ。」
浅くソファーに座りながら、先生はリラックスした様子で俺の言葉に耳を傾ける。俺の心臓は今にも破裂しそうなくらい高鳴っている。
『あのね、俺……先生の事が、その…好き。』
「…。」
言った。遂に言ってしまった。先生は無言のままで、表情を窺うのが怖くて俺はずっと膝に乗せた自分の拳を見つめたままだ。ああ〜、無言って事はつまりは駄目って事なんだろうな。
『…迷惑だったらごめんなさい、でも俺、先生の事本当に好きで…。』
「天塚、俺が何で見回り終わってからこうやって天塚と会話するの、何でだと思う？」
今にも泣きたいくらいこの空気が辛く感じてしまう。別に断るなら早く断ってほしいのに、先生はどうしてか俺に問いかけた。
「……天塚の事が好きだからだよ。」
え、嘘？？
――――――
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林(プロフ) - ユキヒメさん» コメントありがとうございます！完結済みなのに嬉しい；；相澤先生好きすぎて、書く作品ほとんど先生とくっついてます、、偏り、、 (2021年8月29日 23時) (
レス) id: 62a8050e41 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 椿さん» かわいい自慢の夢主くんです！ありがとうございます、、！（コメント気づかなくてすみません；；） (2021年8月29日 23時) (レス) id: 62a8050e41 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヒメ - うちの推しオチだったーーー！！やったーーー！！！夢主くん可愛い！可愛すぎて心配ね、、、ナンパとか、まあ相澤先生がなんとかしてくれる！ (2021年8月25日 21時) (レス) id: 6b0d7c3cfa (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 夢主くんかわいい…応援してます…!! (2019年10月8日 17時) (レス) id: 33631e1d2f (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 夜剣さん» うわああ嬉しいコメントありがとうございます…！更新頻度遅くて申し訳ないですが、これからも宜しくお願いします！ (2019年2月13日 0時) (レス) id: 14631dcafc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年11月10日 23時
