深呼吸 64回目 ページ26
『緑谷ごめん、俺も団体だと上手く動けないんだ…じゃ!』
「え!A君も!!?」
外はまだ専門外
――――――
開始のブザーが鳴る前に緑谷が“ひとかたまり”と言ったのが聞こえたので、先にあらかじめ断り爆豪や轟と同じように単独で動くことにした。
展開後俺の目に入ったのは近未来のようなドデカいビル。カウントダウンが進む中、ひたすらそのビルへ駆けた。焦りは禁物、まずは自分が有利な立場に回れるような場所に移動しなければ。
『いやエレベーター動かないんかい。』
何となくそうかもとは思っていたがまさか本当にエレベーターが動かないとは。このビルは恐らく50階はあるだろう、本当ならエレベーターでスイスイっと1番上まで行きたかったがこうなったら最終手段だ。
『階段しかないか…。』
自分に“有利になる為”だと言い聞かせ、ひたすら階段を上へ上へと駆けあがる。正直目が回りそうだった。しかしこの動作が良い引き金となり、俺の心拍数はどんどん上がっていく。
階段を上りつつも耳を澄ませれば、まだこのビルに入ってきた人は居ない。しかし遠くからは既に沢山の人の雄叫びが聞こえるので、このビルはまだ平和だ。まだ。
『っだー、着いた…。』
心臓はドクドクと波打つ、何時もならもう首輪の仕掛けが発動してしまうくらいの速さだ。しかし俺がテンションを制御できるようになってからは少し改良が加えられたらしく、これくらいの心拍数なら大丈夫らしい。
『…足音!それに窓ガラスの音も…ヤバいかも。』
今居る階よりも遥かに下の階で物音がした。どうせならそのまま取っ組み合って2つターゲット光らせて来てくれないかな…。そんな下らない事を考えていたら突然外の方から気持ち悪い音が聞こえた。
地面が軋む音、勢い良く地面が盛り上がっていく音、まるで地震そのものだった。地震が怖いとかの問題じゃなく、この音が良くない。まさかこんなに耳に響くとは思わなかった。
「…俺が一番乗り、か?」
予想外の音に意識が逸れていて来客に気づくのが遅れたが、どうやら大分息の切れた受験者が1人やって来たらしい。俺は物陰に隠れながら相手の足音を聞き逃さないように息をひそめる、そしてあらかじめ消灯させておいたお陰で相手のターゲットポイントがはっきり見えた。
『(右膝と臍…右肩のはもう当てられたのか。)』
俺は静かに移動してボールを握る手に力を込めた。
――――――
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狐猫音。(プロフ) - 林さん» どんなふうに進んでも面白いのでやっぱり作者様が進めたいようにするべきですよね！家族愛が深いって羨ましいなあ。読んでて微笑ましくなりました。これからも頑張ってください。 (2018年10月16日 16時) (
レス) id: 1402817ddd (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 黒猫さん» 嬉しいコメント有難うございます^^いつか絶対番外編作るマンです! (2018年10月16日 3時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 家族愛でもBLでも良き(*´ω｀*) (2018年10月16日 0時) (レス) id: 77336b66d1 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 狐猫音。さん» 貴重なご意見ありがとうございます。しかし元のストーリーは維持して進めていきたいので、他の生徒には補習があったという追加設定のまま進めさせて頂きます! (2018年10月16日 0時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
狐猫音。(プロフ) - もういっそのこと仮免終わった設定にするとかどうでしょう。更新頑張ってくださいねq(^-^q)応援します。q(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2018年10月15日 22時) (レス) id: cef4739b2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年10月13日 15時
