深呼吸 62回目 ページ24
『…明日。』
「お前ならやれるよ、自信持て。」
明日の事なのにもうお腹痛くなってきちゃった。
――――――
仮免試験の前日、俺は通常の訓練を終えた後に追い込みがてら消太さんに追特訓を頼んだ。不安からか妙に焦ってしまい、小さいところでミスをしてしまう。
「…今日はもう終わりにした方が良いんじゃないか?」
『でも…必殺技を安定させなきゃ。試験は明日なのに…。』
「初めてなのはみんな一緒さ、お前だけじゃない…だから心配するな。」
確かに試験を受けるのは皆初めてだろうけど、俺はクラスの皆とは違い特訓してきた量が明らかに違う。職場体験に合宿、皆がそこで培ってきた経験は俺には1つもない。
「とにかく今日はもう休め、メシだって食べてないだろ。」
『…分かったよ。』
本当は明日に向けてもっと特訓したい所だったが、どうも消太さんは乗り気じゃないらしい。明日に疲労を持ち越させないためなのかな。
特訓に気を取られすぎて夕飯の事をすっかり忘れていた。爆豪と切島はもう食べたのだろうか、今日の夕飯は何だろう。そもそも今何時だ?
「A、明日ちゃんとサポートアイテム持ってけよ。」
『…うるさいなあ、分かってるよそれくらい。』
「反抗期か?」
今まで言った事のないような反抗的な台詞を吐いてみたが、どうやら消太さんは何一つ傷ついていやしない。寧ろ頬が緩んでいるようで、誰もいない暗いグラウンドで俺の頭をクシャクシャと撫で始めた。
「お前ならやれるよ、だから自信を持て。」
『ねえ撫でるの止めてよ…もう俺子供じゃないよ。』
「…俺にとっては何時まで経ってもお前は子供だよ。」
『え、なに?消太さん何か怖い…気持ち悪いよ。』
「……え??」
ピタリと動きを止めた消太さんを無視して俺は寮へと足を進めた。本当は撫でられてたのが心地良かったっていうのはここだけの秘密だ。
――――――
『あれ、緑谷も特訓?』
「そんなこと、かな。微調整って感じ!A君も?」
『いや…まあその予定だったんだけど…まあ追い返されちゃってさ、それで帰って来たって訳。』
「そういえばそろそろ食堂閉まっちゃうんじゃないかな…夜ご飯はもう食べた?」
『え、嘘。ダッシュでご飯食べなきゃ!じゃあね緑谷、特訓頑張って!』
急いで手を洗い食堂へ向かうと、あと15分程で閉まる所だったので俺は急いでメニューを注文する。どうやら今日は牛タン定食とロコモコ、久しぶりに静かな夕食だった。
――――――
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狐猫音。(プロフ) - 林さん» どんなふうに進んでも面白いのでやっぱり作者様が進めたいようにするべきですよね！家族愛が深いって羨ましいなあ。読んでて微笑ましくなりました。これからも頑張ってください。 (2018年10月16日 16時) (
レス) id: 1402817ddd (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 黒猫さん» 嬉しいコメント有難うございます^^いつか絶対番外編作るマンです! (2018年10月16日 3時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 家族愛でもBLでも良き(*´ω｀*) (2018年10月16日 0時) (レス) id: 77336b66d1 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 狐猫音。さん» 貴重なご意見ありがとうございます。しかし元のストーリーは維持して進めていきたいので、他の生徒には補習があったという追加設定のまま進めさせて頂きます! (2018年10月16日 0時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
狐猫音。(プロフ) - もういっそのこと仮免終わった設定にするとかどうでしょう。更新頑張ってくださいねq(^-^q)応援します。q(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2018年10月15日 22時) (レス) id: cef4739b2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年10月13日 15時
