深呼吸 59回目 ページ21
『必殺技どうしよ…。』
「お前そろそろのぼせるぞ。」
仮免試験まで、もう少し。
――――――
side:爆豪(この話ずっと)
『あー、早く寝たい。』
「まだ髪の毛すら洗ってねえだろ。」
Aは今日になってやっと必殺技の習得に入ったらしく、今日はいつも以上に疲れているっぽかった。必殺技のアイデアを練る為、今日は一緒に特訓をしたがどうもアイデアは浮かばなかったようで今も唸っている。
隣から音が聞こえなくなったと思い少し隣へ目をやるとAはもう湯船に浸かっていた。そんなに疲れたんか。
そして俺も湯船に疲れ切った身体を沈ませれば、なにやらアヒルのようにプカプカと湯船に浮かぶA。もしかしてのぼせたのか?と思い近づいて顔を覗けば『なに?』と問いかけてくる。心配して損した。
『よいしょ。』なんて言いながらAは身体を起こす。日焼けという言葉を知らないんかと言わんばかりに白い肌には、紅っぽくて小さい痕が指、腕、足首、鎖骨、首周りに散りばめられている。首の後ろにある痕なんて、まるで吸血鬼に噛まれたかのようだった。
「なァ、それって消えねェのか?」
『ん?それって?』
俺が指で示さず問いかけたのが悪かったのかAはキョトンとした表情で問い返す。俺よりも長く湯船に浸かってたのもあり、頬が紅く染まっていて正直目に毒だ。
「その紅い痕。」
『ああこれ?んー、月日が経てば消えるかも?』
「…知らねェんか。」
『だって俺が付けた訳じゃ無いし…分かんないよお。』
しまった。興味本位で尋ねてしまったがどうやら地雷をうっかり踏んでしまった様だ。しかし尋ねられた当の本人はのぼせたらしく、特に何も気にする様子は無い。
『おれ先に上がるね。あっつい。』
「おう、気ィつけろよ。」
片手でパタパタと顔を仰ぎながらノソノソと脱衣所へ歩いていくAは、今にもブッ倒れそうだった。歩いていく後ろ姿をジッと見ていると、なんとか無事脱衣所へ辿り着けたようで安心して俺は目を閉じて肩まで湯に浸かる。
しかしホッとしたのも束の間。次の瞬間“ドン”と何やら物騒な音が飛び込んできて「まさか…。」と思い脱衣所へ駆けその扉を勢いよく開ければ、顔を真っ赤にして地面に突っ伏しているAが居た。
「言わんこっちゃねェ…。」
バスタオルで包んで近くの椅子に座らせ、水を一掬い分顔に掛けてやった。
――――――
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狐猫音。(プロフ) - 林さん» どんなふうに進んでも面白いのでやっぱり作者様が進めたいようにするべきですよね！家族愛が深いって羨ましいなあ。読んでて微笑ましくなりました。これからも頑張ってください。 (2018年10月16日 16時) (
レス) id: 1402817ddd (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 黒猫さん» 嬉しいコメント有難うございます^^いつか絶対番外編作るマンです! (2018年10月16日 3時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 家族愛でもBLでも良き(*´ω｀*) (2018年10月16日 0時) (レス) id: 77336b66d1 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 狐猫音。さん» 貴重なご意見ありがとうございます。しかし元のストーリーは維持して進めていきたいので、他の生徒には補習があったという追加設定のまま進めさせて頂きます! (2018年10月16日 0時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
狐猫音。(プロフ) - もういっそのこと仮免終わった設定にするとかどうでしょう。更新頑張ってくださいねq(^-^q)応援します。q(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2018年10月15日 22時) (レス) id: cef4739b2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年10月13日 15時
