深呼吸 41回目 ページ2
『あれ、爆豪?』
「飯だとよ。」
響いたノックの回数は4回。
――――――
「…で、寮の中に入る前に1つ報せがある。」
ジリジリと暑さを感じる8月中旬、遂に入寮の日になった。俺は消太さんの斜め後ろで説教が終わるのを待つ、皆からの視線をチクチクと感じる。
「東屋、挨拶だ。」
『えっと…東屋Aです…よろしく?』
久しぶりと言ったらいいのか、それとも初めましてと言ったらいいのか迷ったが挨拶をして皆の顔を見渡せば、皆何故か涙を浮かべたり嬉しそうな顔をしていた。
皆ゆっくりと俺に近づいて来てそれぞれ口を開く。
「東屋さん、無事だったのですね…。」
「私、もうA君に会えなくなっちゃうのかと思っちゃったよ…。」
「Aちゃん…また会えて嬉しいわ、ケロ。」
「東屋…本当に帰ってきたのだな。俺は嬉しいぞ!」
「イメチェンかその髪!!その耳!!イケメンは良いよなァ!!」
「A君、おかえり!」
「…。」
皆が掛けてくれた言葉がどうしようもなく嬉しくて、自然と涙が零れ落ちる。このクラスメートと一緒に強くなりたい、そう決意した瞬間だった。
――――――
寮内の説明を一通り聞いた後、俺たちは各自の部屋に戻って荷物の整理に追われた。あっという間に夜になり、俺は部屋の片づけで大分へばってしまいベッドに転がる。
適当にスマホでネットニュースを眺めていると部屋の扉が4回ノックされる、疲れて重くなってしまった身体を無理やり起こしてと扉の方へ向かう。
『あれ、爆豪?』
「…飯だとよ。」
どうやら夜ご飯を知らせに来てくれたみたいだ。爆豪の後ろには切島も居たようで、片手を上げて「下行こうぜ!」と元気そうに言う。
――――――
「さっきまでさ、皆で各々の部屋を見て回ってたんだぜ。部屋王決めるっつってさ!一応Aの部屋もノックしたんだけどよ、反応なかったからさ。」
『そうだったんだ…音楽聞きながら片づけてたから気づかなかったかも。ごめんね、今度皆で遊びに来てよ。』
「おう、そうするわ!」
『爆豪も部屋王決めに参加したの?』
「くだらねえから寝た。」
「本っ当爆豪らしいぜ!」
1階の食堂で俺達3人の話し声と食器のぶつかる音だけが響く。俺がせっせと片づけている間に、皆はなにやら部屋王とやらを決めていたらしい。いいなあ、俺も皆の部屋見たかったなあ。
――――――
夜ごはんの話はオリジナルです。梅雨ちゃんのシーンの後の話。
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狐猫音。(プロフ) - 林さん» どんなふうに進んでも面白いのでやっぱり作者様が進めたいようにするべきですよね！家族愛が深いって羨ましいなあ。読んでて微笑ましくなりました。これからも頑張ってください。 (2018年10月16日 16時) (
レス) id: 1402817ddd (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 黒猫さん» 嬉しいコメント有難うございます^^いつか絶対番外編作るマンです! (2018年10月16日 3時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 家族愛でもBLでも良き(*´ω｀*) (2018年10月16日 0時) (レス) id: 77336b66d1 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 狐猫音。さん» 貴重なご意見ありがとうございます。しかし元のストーリーは維持して進めていきたいので、他の生徒には補習があったという追加設定のまま進めさせて頂きます! (2018年10月16日 0時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
狐猫音。(プロフ) - もういっそのこと仮免終わった設定にするとかどうでしょう。更新頑張ってくださいねq(^-^q)応援します。q(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2018年10月15日 22時) (レス) id: cef4739b2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年10月13日 15時
