悪魔なりの理由 ページ14
エーミールside
どうするエーミール。
〈あああっお兄ちゃん、お兄ちゃん！〉
「ｯすみません、本当に、」
許してくれ。
〈ｯお兄ちゃん、？〉
羽を広げ、奥にいるグルッペンさんに
魔術で知らせる。
ﾎﾞﾜｯ
「！ｯエーミ、」
「気付いた。君、少しは飛べるかい？」
〈ｯ飛べるよ、5mくらいなら〉
「じゃあ、あの、
お兄さんのとこに向かって飛んでください」
〈…お兄ちゃんは、？〉
「気にしないでください。大丈夫」
〈…。分かったよ。〉
そう言って、男の子は飛んだ。
ふと安心した時、暑さで体力が減り、
羽が閉じ、私は真っ逆様に落ちた。
もう、死んだな。そう思った時。
「エーミール！」
そう、友人の声がした。
「ｯ暑さでやられたか？」
「…あぁ、グルッペン、さ、ん？」
「お前、子供を助けるのはいいが、
自分のことも、少しは考えて欲しいものだ」
「……すみません。…もう、体力が限界で、」
「問題ない。掴まれ」
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ﾊﾞｻｯ
〈お兄ちゃん、お兄ちゃん！〉
「大丈夫だ。コイツは少し、
疲れて眠っているだけだ。」
〈…お兄さん、お兄ちゃんに、
ありがとうって伝えておいてください〉
「？」
〈魔術、使いこなせるようになったら、
絶対、お兄ちゃんみたいに
「あぁ、承知した。」
あぁ、良かっ…………………………。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
「……ん、？」
「起きたか？エミさん。」
「グルッペン、さ…」
「…。エーミール。
お前、無理し過ぎなんだよ。」
「…。…そうですね。今回は反省します」
ｶﾞｼｯ
「ｯ〈隠し事も、言ってくれ。
「お前の事情なのは分かっている。
だが、お前の親友として、言って欲し
ﾋｭｯ あ。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
「でも、エミさんの魔術で、
公園が燃えた訳やないのに、なんで？」
「…あの子にラファイアを教えた、
私の責任でもあります。
そして、グルッペンさんや男の子に、
私の魔術で迷惑を掛けてしまった。」
「…。そっか」
「だから、万が一のことがありとも、
魔術は使わない方向でいこうかなと…。」
「…。エミさんがええならええけど…」
ゾムさんが少し不安そうに言った。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
Aside
『私さ。もう、ここに居たくないんや』
「と、言うと…？」
ー続くー
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作者名：わらび餅 | 作成日時：2022年12月13日 20時
