運命が五十七 ページ9
志乃sids
どのくらい、経っただろうか。
気付くと、周りに立って居たのは、私とヒーローたちだった。
勝った。
何も、聞こえなかった。
此が、今回の戦いの代償だろう。きっと、私は、完全に聴覚を失った。
いや、眠ったのか？音が、声が、字として見えた。何とか生きていけそう。
其に気付いた瞬間、悲鳴が見えた。
？「嫌よ！この子、だけは殺さないで！
私はどうなってしまっても構わないから！！」
そのことを私は、知っている。
このシーンを、確かに見た。
そう、母さんが死んだ瞬間だった。
残党がいたのか。
倒し終わって、未来を変えることが出来たと、そう、思ったのに。
未来は、変えられないのか。
母さんはわかっていたはずだ。
私がこの戦いに来ることを。
なのに、何故。
私など、いきる価値すら無いのに。
私は、母さんに生きて欲しくて、ここまでやって来たのに。
母「侑希、運命屋を、継いで。
そうやって、生きて、いれば、きっと、いい人に出会える。
だから、其まで、お別れ。
いつか、また、会える。
私は、死なない、死ねない、から。
また、この日に＿＿＿＿＿＿。」
私が、消えた。
ヒーローが飛び出そうとした。
でも。
志「少し、話をさせて。母親なんだ。
死んでしまうことは、知っている。
最後に、一度だけ、話を。」
ヒーローたちは、ゆっくりと、頷いた。
私は、ゆっくりと、母さんの元に歩み寄る。
母「侑希。助けて、くれて、ありがとう。
お陰で、依頼を終えられた。
きっと、あの子も、大丈夫。」
志「何で、何で、来たの？
死ぬことは、分かっていたでしょ？
母さんに、生きて欲しくて、ここまで来たのに、母さんが死んじゃ意味が無い。
ずっと、普通の親子みたいなことを夢見てた。
母さんがいなくちゃ、出来ないの。
お願いだから、生きて。」
母「ありがとね、侑希。
私は、もう永くは無いこと、分かってた。
其でね、あなたが、私の仕事を減らしてくれているって気づいて。
どうしても、私と同じ道を行って欲しくなかったの。
だから、お願い。
こんな私を、許して。ごめんね、侑希。
こんなことしか出来ない、母親で、ごめんね。
私の、此からを、貴女に、託すわ。
私の分も、生きるのよ。
貴女も、もう、気付いてるでしょ。その個性の代償。
だから、私の此からを、生きて。此は、もう、貴女のもの。
ごめんね、侑希。
戦いしか、教えてあげられなくて。
もっと、愛してあげられなくて、ごめんね
どうか
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きら - 相澤先生がっごいいですうう (2020年3月1日 0時) (
レス) id: 9d41dd17a9 (このIDを非表示/違反報告)
Laila - 泣きました。すっごく泣きました。隣にいた兄にひかれるぐらい泣きました。こんな感動もの久しぶりに読みました。ありがとうございます！また書いてください！良ければその後や続編なども書いてください！ (2019年12月17日 22時) (レス) id: 9fa2111de0 (このIDを非表示/違反報告)
HIRO(プロフ) - 完結から結構経ちましたが、完結おめでとうございました！！すごい好きでした。これからも応援してます……！！ (2019年6月23日 20時) (レス) id: 1744d7d8f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆい | 作成日時：2018年11月25日 0時
