部屋の中で。 ページ28
Aside
その後はずっと部屋の中に閉じ籠った。
食事すらする気がしなかった。
別に構わなかった。
そんな気力もなかったしお腹空かなかったしどうしても部屋から出たくなかった。
今回は一週間の滞在の予定。
多分、三日が経った。
後、四日。
この部屋からでない。出るつもりはない。
昔のことを思い出していた。
五年前、この国を飛び出したばかりの頃はもしかしたら、この世界にはいい人がいるって信じてた。
でも、違った。
皆、俺を嫌うんだ。
どうしてか分からなかった。
それでも必死で、戻りたくなかったから頑張って強くなるしかなかった。
痣だらけの癖して笑ってる俺のことを気味悪く思ってるんだろう。
誰も助けてはくれなくて、しまいには人攫いに捕まって売られそうになった。
強くなりたかった。
一人で生きていけるくらい。
刀を見つけて強くなった。名をあげてそれなりになってやっと食っていけるようになった。
もう大丈夫だと思ってたのに。
「おい、A大丈夫か？」
どんどん、と途を叩く音がした。
声はイゾウの声だった。
流石に三日間でなかったからだろうか。
でも、ダメなんだ。
出るわけにはいかない。
この国にだけは降りられない。仕事できてないのはマジでごめん。
「大丈夫だよ。」
「流石に飯食わねぇとダメだろ。
この島に来てから部屋からでもしねぇで……なんかあったのか？
皆心配してるぞ。」
「……大丈夫だから。
出てってくれ。」
この島は故郷だ。
言うなればそうだろう。
あの日々を話すつもりはなかった。
だって、俺はバケモノだから。
飛び出してから数年で目立つ痣は消えていた。多分だけど。誰もそう言わなくなったからそうなんだろう。
でも、きっとまだ残ってるのはある。
触ると切られたものは痕として残っているのがわかるから。見えないところだけど。
「そう言うわけにはいかねぇよ。
お前さん、食ってねぇんだからな。サッチとマルコから呼んでこいって言われてんだ。」
「いらねぇって。
腹も減ってねぇし。部屋から出たくねぇ。」
俺の部屋は鍵つきだから、誰も入ってこれない。なんでそうなってるかって言うと俺の部屋は隠密専用になってる。
だから、まぁそう言う機械とか情報がいっぱいあるわけで。
敵襲とかで盗られる訳にはいかないからないよりましってことで鍵。
鍵あることにマジで感謝です。
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ユーリ - 一応、完結させましたけど続編も準備できしだいやりたいと思ってます！これからもよろしくお願いします！ (2020年5月6日 23時) (
レス) id: bff3cbdf0d (このIDを非表示/違反報告)
哀羅 - う〜ん！やっぱり気になる！この先主人公さんとマルコはどんな関係になっていくんですかね…。応援してます！更新楽しみにしてます！〔にしても先が気になる(>_<)〕 (2020年4月22日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅 - センチュリアでは化け物伝説として語られるほど主人公さん恐れられてたんですね…。少し切ないですね…。何かしらの理由があるんですよね？きっと。この先も一読者として応援してます！先が気になって気になって仕方ないです〔笑〕頑張ってください！ (2020年4月15日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅 - めちゃくちゃ先が気になります！！というか気になる一方です！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
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