その日の晩。 ページ12
Aside
「…今日はここで寝とけよい。
明日にはもう少しマシになってるだろうが……まだ熱が高ェし大人しくしてろい。
今日は夜襲があっても出てくるなよい。」
「……ん。了解。」
夜飯と薬と水をもってまたやって来たマルコは俺に渡して食わせるとそう言った。
相変わらず薬は苦い。
薬は決して効きやすい方じゃないから効果が出るまでに時間がかかっているんだろう。薬にたいしての耐性は嫌って言うくらいつけさせられたから。
「しかしなぁ、ここまで効きにくいとはな。
なんか特別な訓練でもしてたのかい。普通はこいつを飲んだら大分下がるもんだぞい。」
「……さぁな。
薬が効きにくい体質でもなってんだろ。」
俺だって好きで耐性つけさせられたわけじゃあない。
そうやって生きるしかなかったんだ。
この世界はどうも生きづらい。
「まぁ、食い終わったようだしとっとと寝ることだ。
あんなところで寝るのが悪いよい。」
「それに関しては何も言い返せねぇわ。」
「じゃあ、俺は出るからな。
電気、消してくよい。」
「あ、待て。」
電気を消していこうとしたマルコを引き留めた。それだけは待って。
電気を消されたら寝るどころじゃなくなっちまう。
俺は、暗いところが嫌いなんだ。
「なんだよい。」
「電気、消すな。
ついてないと寝れねぇんだよ。」
「眩しくねぇか？
これ、明かりを暗くする機能とかは生憎だがついてねぇぞい。」
「明るくていいんだよ。」
そう言うと放っておいてくれた。
何気にこいつ、優しいな。
何て思ったりするのは熱のせいか。いつもは人の性格とか気にもとめたりしねぇのに。
それが無意味だと知っているから。
俺は隠密部隊。
仲間であろうと何かあったら…例えば裏切ったりなんてことがあったら。
それを人知れず防ぐことも仕事だ。
もし、感情移入したらそれが出来なくなっちまう。
ナースちゃんはかわいいとは思うが恋愛的感情は男だろうが女だろうが抱かねぇし。
てかそもそも女だし。
笑える話だが初恋とやらもまだだ。
俺は、オヤジのためなら命なんか捨てられる。多分、意図も容易く。
あいつ、昨日の夜どうやって寝たんだろ。
俺が起きたらもういたし、ずっと看ていてくれたのだろうか。
優しさなんか、同情なんか要らない。
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ユーリ - 一応、完結させましたけど続編も準備できしだいやりたいと思ってます！これからもよろしくお願いします！ (2020年5月6日 23時) (
レス) id: bff3cbdf0d (このIDを非表示/違反報告)
哀羅 - う〜ん！やっぱり気になる！この先主人公さんとマルコはどんな関係になっていくんですかね…。応援してます！更新楽しみにしてます！〔にしても先が気になる(>_<)〕 (2020年4月22日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅 - センチュリアでは化け物伝説として語られるほど主人公さん恐れられてたんですね…。少し切ないですね…。何かしらの理由があるんですよね？きっと。この先も一読者として応援してます！先が気になって気になって仕方ないです〔笑〕頑張ってください！ (2020年4月15日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅 - めちゃくちゃ先が気になります！！というか気になる一方です！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
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