ベイビーブルー３

真っ暗闇 ページ15

此処は…何処だ？

また夢でも見てるのか？まったく…本当に困ったもんだ。


「ああ、確かに夢だぜ？でもあんなみみっちい悪夢とは一緒にされちゃ困るな。」


カラカラと愉快そうな笑い声が木霊した。

「よお、お前もAUなんだろ？別世界の俺が、まさか女だなんてな…しかも人間ときたもんだ。」

………という事は、お前さんもAU？別世界のオイラ？

また、何とも黒くてウネウネしていて…真っ黒な空間でボヤーッと光っているのが不気味なもんだ。

まさに夜と言う言葉がしっくりくるような見た目だな…。


「お前面白い奴だな…夜か、まあ遠からずみたいな感じだぜ？俺は悪夢だからな…夜に見るもんだろ？」


……悪夢…な。

じゃあオイラは今、悪夢を見てるって事か？これまた、何ともアンビリバ"ボーン"な体験だな(ﾂｸﾃｰﾝ!


「…………おい、くだらないジョークは止めろ。」


おいおい、そんな冷たい目で見なくても良いだろう？

同じオイラなんだから、笑ってくれても良いとは思わないか？

結構傑作だったとオイラは思うんだがな…。


「……ハァッ…何か、お前と話すと馬鹿らしくなってきたぜ。ビビらせてやろうと思ってた自分が。」


ワオ！ビビらせようと思ってたのか、オイラを？

なら安心しろよ、結構ビビったからな…ヘヘッ…。


「そうかよ…ああ、もう時間だな。それじゃあ俺はもう行くぞ。」


そうか、また会いそうだな何だか…その時は宜しく頼むぜ、ナイトメア？


「………！お前、名前！」


名前？ああ、お前さん自分の事を悪夢って言ってたろ？だからナイトメアだ。

嫌だったか…？


「………良いや、気に入ったぜ。」


そうか…って、何だか気が遠く…な…って…。


「またな会おうな、A。」


……あ…れ？お前さんも…オイラのなま……え……。









「姉ちゃん！！！！！」


「………んあっ！！？」


いきなり聞こえた大声に、オイラはバッ！と飛び起きた。


「もう！！何でまたソファーで寝てるの！！！」


そう言って怒鳴ってくるパプの声を、オイラは右から左へと受け流した。









あの夢は…なんだったんだ？

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