揃ったアイテム ページ13
アイテムを置くと、明かりが灯り部屋が明るくなった。
その明るさにホッとしながらも、私はさっきヴァーナちゃんが話してくれた事を思い出す。
ヘンリーは…クリエイターの一人だったんだ。
じゃあ、ベンディにとってヘンリーは生みの親の一人って事になる…よね。
「……ずっと探してたのかな…ベンディは…。」
自分を書いてくれた、大好きな人を。
「取り敢えず、さっき私が行ってた"INK PRESSURE"のスイッチがあった所に行こうよ!」
「そうだな、それ押さなきゃ此処も動かねぇらしいし。」
私達はイリーナちゃんに案内されながら、その場所へ移動した。
「この先にあるよ。」
「此処まで道のりが長すぎなんだよチクショー!」
「だから騒ぐなって言ってる「「ギャァァアアアア/ウワァァァァァァア!!!!」」 …!!?」
いきなり叫び声を上げながら私に飛び付いてきたイリーナちゃんとラブちゃん。
カタカタ震えながら南無阿弥陀仏と唱えているラブちゃんを、ぎこちない手つきで私は撫でた。
「……ねえ、ヴァーナちゃん…今の…私も見えたんだけど。」
「……あ、あたしも…見ました…。」
ベンディが、此方に手を振りながら現れた。
「……この先に…何か、あるのかな。」
「…………。」
「ムリムリムリムリムリry」
「……う、うぇっ…怖いよぉっ…!」(ブワッ
私達は怖がりながらも、その場所まで歩いて行った。
一回深呼吸をして、バッ!と顔を覗かせたがそこには誰もいないし何もなかった。
「な、何だよ…ビビりすぎて幻覚でも見えちまったのか?」
ホッと胸を撫で下ろすヴァーナちゃん。
「…こんなの…。」
「ん?どうしたイリーナ?」
「こんなの、無かった…。」
そう言って壁を指したイリーナちゃん…そこにはベンディの絵が描かれていた。
「私が来たときはなかった…床もインクで…汚れてなかった。」
「お、おい止めろよイリーナ。」
「ねぇ、私も気づいたんだけどさ…これ自力で立ってるよね?後ろ立て看板じゃないしさ…あれ自力で出て来てたよね!?そんで手振ってたよね!!?」
涙目で叫んだラブちゃんに、ヴァーナちゃんも汗をダラダラと流した。
「ん、んな訳あるか!サッサとスイッチ押してもう行くz」
パッ!
「ウォアァアアアア!!!」
部屋に入るといきなりプロジェクターが付き、軽快な音楽と共にベンディがスクリーンで動きだした。
私達は無言でスイッチを押して逃げるように走り去った…む、無理だよ…もう無理だよ!!
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くらげ丸(プロフ) - メガさんさん» ……!?そ、それは凄いですね!!! (2018年10月5日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
メガさん - なんだろうまだ物語読んでないのにテンションMAX (2018年10月5日 18時) (レス) id: a26398fa33 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 闇鍋ソースさん» サミィィィィィィイイイイ!!!! (2018年10月5日 8時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - mk猫さん» ラブ「変態だって!?野郎ども急所を蹴りあげろ!!」 (2018年10月5日 8時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - 変態サミーは思ったであろう「うわにこの美人さんいけにえにするより嫁にしたほうがいいんじゃないか?」…と (2018年10月4日 18時) (レス) id: c3d1155458 (このIDを非表示/違反報告)
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