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姉ちゃん… パプside ページ42

朝、起きて辺りを見渡す。

二階から一階に降りて、静かなリビングをまた見渡す。

ソファーに座って、少し横になって…冷たいのを確認して起き上がる。

玄関の扉を開けて、まだ薄暗い中を行く宛もなくフラフラと歩いて日が射す頃に戻ってきて…扉の前で深呼吸する。

汗の滲んだ手で、ゆっくりとノブを回して中に入って…俺様はまた苦し気に息を大きく吐き出した。


「……パプ…。」


「ニェヘヘ…おはようなのだ、パピルス。」


「…ニェ…おはようなのだ。」


悲しげに、困ったように眉を下げてそう言ったパピルスに俺様はヤンワリと苦笑いしか浮かべられない。

今日も、姉ちゃんは帰ってこない。

ソファーは未だに冷たいまま…姉ちゃんの体温を残さない。


「パプ…取り敢えず、ご飯を食べよう…な?」


パピルスに即されるまま、俺様は一緒のテーブルに座りスパゲティの麺をフォークで巻く。

一口入れると、酸味のきいたトマトソースに眠気が少し消えていった。

……あの日作った、姉ちゃんの分のスパゲティ。

ちゃんと冷蔵庫に入れてあるのだ、俺様偉いから。


「……パプ!大丈夫だぞ!あの怠け者のサンズも一生懸命探してるのだ!」


突然、フォークを置いてそう言ってきたパピルス。

けれど俺様は、素直に何故か喜べなかった。


「だからパプはもう少し寝た方が良いのだ!隈が凄いぞ…きっと、Aが帰って来たときに心配してしまうのだ!」


……姉ちゃん、本当に帰ってくるの?

そう言いかけた言葉を、俺様は呑み込んでニパッと笑った。

姉ちゃんが居ないのは寂しいし、居なくなるなんて考えた事も無かったから…凄く…胸にポッカリと穴が空いたようなのだ。

でも、パピルスやサンズにも俺様は心配かけたくない。

なら、俺様は出来るだけ笑顔でいよう。

そうしたらきっと、パピルス達も少しは安心するのだ。


「そうだな!じゃあ、俺様今日は少し早く眠るぞ!」









……姉ちゃんの読み聞かせがないと、俺様、眠れないんだけどな…本当は。

秘密の秘密 エコーside→←笑っちまうよな



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mk猫(プロフ) - レミィ「お前もソウルレスか、、、」 (2018年10月14日 18時) (レス) id: a5d9075f7e (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 自衛隊員さん» 果たしてどうなのか← (2018年10月14日 14時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
自衛隊員(プロフ) - ハニー→ケチャップ→グリルピーって感じですかね。ディ「かもな。」 (2018年10月13日 22時) (レス) id: d960d22aa5 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 鉄切り歌さん» ケチャップ「ヘヘッ…いやいや、まさかなぁ?」 (2018年10月13日 19時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 闇鍋ソースさん» ハニーはいっつもこうなんだよなぁ(←お前次第だよ。) (2018年10月13日 19時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらげ丸 | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2018年8月28日 11時

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